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 らはポート・チューフィクである。
 運河は全長195Km、水深19.5〜20.0m、幅300〜350m(水面上)、可航水路の幅(浮標間)180mである。
 船舶が運河の通過に必要な時間は、通常12〜18時間(平均約14時間)であるが、運河航行前に錨泊地で待機する時間を加算すると、少くとも、まる1日を必要とする。
 現在、運河を航行できる船舶は、満載状態の場合150,000DWT、部分載荷状態では250,000DWTであり、船舶の長さ(全長)には制限ないが、最大幅70.1m、最大吃水17.07mを限度とする。
 スエズ運河拡張計副こよると、満載状態で260,000DWT、バラスト状態または部分載荷状態で500,000DWTまでの船舶の航行を可能とするため、運河の水深を25.0m、幅を370mに拡大するとしている。
 89年に運河を通過した船舶は17,628隻で、地中海から紅海へ向かう南行船が9,078隻(貨物量2億946万トン)、紅海から地中海へ向かう北行船が8,550隻(同1億6,397万トン)である。
 また、船種別ではタンカーが圧倒的に多く、隻数で約20%、貨物量では約40%を占めた。
 船籍の数は延べ96カ国におよび、リベリアが全体の11.8%、パナマ(10.8%)、ン連(6.4%)、英国(6.3%)と統き、日本は8位(前年6位)で、3%のシェアを占めている。
 南行船の仕向地域別では、東南アジア向けが26%で最も多く、次いで紅海沿岸(23.5%)、アラブ湾岸(14.9%)、南西アジア(13.4%)、オーストラリア(6.2%)、東アフリカ(3.9%)の順となっており、仕向国別では、サウジアラビア向けが11.6%、インド(9.9%)、中国(7.1%)、エジプト(6.9%)、オーストラリア(6.2%)となっている。これらの主要貨物は、小麦、天然ガス、原油、肥料、化学品、食品、セメント、鉄鋼、鋳鉄などである。
 一方、北行船は、欧州北西部(英国を合む)向けが全体の37.1%を占め、以下、地中海北岸(28.9%)、黒海(9.4%)、地中海東岸(8.5%)、地中海西岸(7.2%)、

 

 

 

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