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政府系企業、中古船は民間企業(政府計画の対象外であるため)によって行われている。
 また、中古船の購入は、新造船の購入を上回っているが、これは老朽船代替で急ぐ必要のある船舶について行われているからである。
 政府の船腹拡充計画(82年7月〜87年6月)に従い、82年以降31隻(256,362G/T)の発注が行われた。このうち、対外発注は15隻(191,975G/T)であり、全発注量の75%を占めている。
 対外発注15隻を船型別、船種別にみると、35,000DWT以上のバルク・キャリア、3,000DWT Ro/Ro船、1,000DWT曳船/補給船などがある。
 対外発注については、船型的には35,000DWT以上の大型船、または高度技術を必要とする船舶、あるいは納期的に国内造船所では間に合わない場合に行われている。

(3)港湾事情

 エジプトは、地中海と紅海に長い海岸線をもち、地中海側にはアレキサンドリア、ポートサイド、ダミエッタなどの貿易港があり、地中海側にはサファガ、ヌウエイバなどの港湾がある。
 アレキサンドリア港は、同国最大の貿易港で、エジプト全輸出入貨物の約63%をっている。アレキサソドリア港に集中した莫大な貨物取扱量を地方に分散し、38程度に緩和するため、エル・デキーラ港、ダミエッタ港などの整備・拡充、新港違設など港湾施設の改善・近代化計画が推進されつつある。
 エジプトの主要港湾およびスエズ運河の概要は、次の通りである。

1.アレキサソドリア港

 同港は、アレキサソドリア港湾局によって運営・管理されている。
 港はT宇形の半島によって、西港と東港とに分割されている。西港は重要な商港であり、東港は漁船および小型船に使用されている。
 埠頭は、延べ長さ10,500mに及び、約80のバースがあるが、このうちの僅か56

 

 

 

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