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 カー500トンの積込みが可能である。
 84年の入港船舶総数は、世界的な石油供給過剰の影響を受けて、79隻に減少し、石油貨物取扱量も3,163,970トンにとどまった。

5.ミナ・サウド港

 同港は、ラス・アズ・ザウルの真南に位置し、Getty Oil Co.(GOC)の管理する石油積出港である。
 タンカー・ターミナルには、12インチと20インチ口径の潜水パイプラインを敷設した2バース(係船ブイ)がある。
 外側のバース(最小水深16.76m)は、最大12万DWT型船の収容が可能である。
 内側のバースは、長さ243.83m、最大吃水12.50mまでのタンカーの収容が可能である。
 外側のバースは昼夜とも係船作業が可能であるが、内側のバースは昼間のみに限られている。
 清水の補給は不可能であるが、食料および燃料の供給は可能である。
 曳船および船舶修繕設備はない。
 87年の入港船舶総数は、24隻(3,312,050DWT)に減少した。

(4)造船事情

 クウェートは、古くから沿岸貿易や漁業用の木造帆船ダウの建造が盛んで、現在でもダウ船を建造する造船所が多数存在している。
 この伝統的なダウ船は、対イラン貿易や沿岸漁業など広く一般に使用されている。
 近代様式の造船所としては、国営のKuwait Shipbuiding & Repairyard Co.(KSRC)がある。同社は、1974年にUASC(United Arab Shipping Co.)の船舶修理を目的として設立された。
 KSRC社の重要顧客としては、同社株の23%を保有しているKuwait Oil Tanker Co.(KOTC)がある。KOTCからの修繕船の受注件数は多いが、KSRC

 

 

 

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