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 今後原子力発電も徐々に重要性を増してくるものと予想される。
 クウェートの代表的な天然資源として石油と天然ガスがある。石油の埋蔵量は非常に豊富で、88年1月1日現在919億バレル(全世界埋蔵量の15%)の確認埋蔵量をもち、サウジアラピア、ソ連に次ぐ世界第3位の埋蔵量を有しており、現在の生産水準では少くとも今後233年間は枯渇しないと推定されている。天然ガスの埋蔵も頗る豊富で、中東地域ではイラン、サウジアラビア、カタールに次いで第4位で、全世界埋蔵量の1%を占めている。現在、世界の天然ガス埋蔵量は、ソ連、イラン、米国、アルジェリアの4カ国に集中しており、クウェートもこれらの天然ガス大産出国と同様に、燃料用やLPGに加工して輸出に向けている。
 しかし、石油に比べ、ガスの探査活動は遅れており、今後の探査いかんでクウェートのガス埋蔵量は、大きく増加する可能性が十分にある。現に、ブルガン沖合油田で新しい天然ガス埋蔵が最近発見されている。
 クウェート経済の近代化は、1946年に同国産原油が初めて積み出されたことに始まる。その後、クウェート経済は石油産業を中心として目覚ましい発展を遂げ、現在に至っている。
 クウェート経済は、石油以外に目ぼしい産業が育たなかったことから、極端な石油依存型になっている。
 石油部門は、80年には国内総生産(GDP)の約70%を占めていたが、80年代中頃の石油価格の暴落の結果、87年における国内総生産への寄与率は37%に縮小した。しかし、石油収入は国家予算歳入の90%(87/88年度)、石油・石油製品の輸出は総輸出の89%(86年度)近くを占めている。
 これに対し、農業など一次産業のGDP比率は0.1%(86年)に過ぎず、製造業部門もその大半が石油・天然ガス関連産業で占められている。
 クウェートは、石油のおかげで欧米諸国に匹敵する高い生活水準にある。また、仕会福祉面では医療、教育が無料、個人所得の非課税など高度の福祉国家となっている。
 成長の一途にあったクウェート経済も80年をピークに、その後連続してマイナス成長となり、クウェート経済をとりまく環境は厳しさを増している。これは、ク

 

 

 

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