
また、スリランカは鉱工業資源に乏しく、産業基盤も十分とはいえないが、地理的には束西の交通上の要衝を占めており、中近東、西アジア、東アフリカなどに対する格好な位置にあるので、これらの市場へ進出する拠点としてのメリットが考えられる。
スリランカは・ベンガル湾を中心としたインド洋に豊富な水産資源があるが、スリランカ漁業は未だに零細な沿岸漁業が主である。 それ故、スリランカ政府は外国の資本援助と技術援助を得て、近代的漁業の導入を図り、近海から遠洋深海漁業への発展を希望している。 各国は、これらの将来のメリットを考え、資金協力、技術協力などを供与して、スリランカ経済の発展を援助しており、同時に自国の対スリランカ輸出振興を期待している。
(C)歴史的、経済的なつながり
スリランカは、旧名をセイロンと称し、16世紀後ポルトガルやオランダに侵略されたが、1796年に英国の直轄植民地となった。 第二次大戦後の1948年2月、英国はセイロンを英連邦内の自治領としたが、1972年5月、国名をセイロンからスリランカに改称し、政体を共和国に変更して、完全な独立国となった。
スリランカ外交は非同盟中立路線を基本としつつ、わが国を含む、米・英寺西側諸国との緊密な関係を堅持している。スリランカは、経済開発プロジェクトを効果的に推進するためには、外国援助が不可欠であるため、自由主義国、とくに米国、日本、英国、ドイツからの援助と外資・技術導入に対する期待感が強く、日本を含む西側諸国との密接な関係強化に努めてしいる。 また、自由主義国、社会主義国とを問わず、すべての国との友好関係維持に努めてしいる。 近隣諸国との関係では、スリランカは南アジア地域協力連合(SAARC)の加
前ページ 目次へ 次ページ
|

|