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6月と12月〜2月との差がやや大きい。
 湿度は、平均75%以上で高い。
 首都コロンボの年間平均気温は27゜C(81゜F)である。

 

 スリランカ経済は、紅茶、ゴム、ココナツ製品の3大伝統農作物が輸出総額の約40%を占め、食糧をはじめとする消費財や生産財の大部分を輸入に依存するという典型的なモノカルチャー経済である。
 特定の農作物を輸出し、工業品を輸入するという典型的な植民地型の貿易パターンが長年に亘って続いているため、工業化は著しく遅れている。
 このため、輸出においては天候および国際価格の変動による影響を受け易く、その結果生じる外貨事情の変動によって経済の動向が左右されるという不安定な状態にあり、慢性的な国際収支の赤字で悩まされている。

 

 世銀の推定によると、1991年におけるスリランカの国民総生産(GNP)は、1989〜91年の平均価格をべ一スとして算定すると、86億6,500万米ドルであり、国民1人当り500ドルに相当する。
 1980〜91年の期間に、GNPは年平均実質で40%の割合で増加しているが、国民1人当りの実質GNPは年にa5%の成長となっている。この期間に、スリランカの人口は年平均L4%の割合で増加している。
 1980〜90年の期間におけるスリランカの国内総生産(GDP)は、年平均実質で40%増加している。1990年は実質でa2%増、91年は孔8%増、92年は約43%の増加と推定されている。
 スリランカは、労働人口の約52%(1991年)が農業部門(農林漁業)に従事し、この部門は同年におけるGDPの27%を占めており、依然として産業の主軸になっている。
 その構造は、輸出商品作物のプランテーション農業と、国内需要向けの小農経宮農業とに大別され、前者は紅茶、ゴム、ココナツ、後者は、米が中心である。
 主要換金作物は、紅茶(1990年には輸出総額の24.3%を占め)、次いでゴム、ココナツなどである。

 

 

 

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