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ス リ ラ ン カ

(1)一般事情

 スリランカ民主社会主義共和国は、南アジアに位置し、インドの南端からポーク海峡を隔てて約80キロ東方のインド洋上に浮かんだ大きな島と幾つかの小さな島々から成っている。
 国土面積は65,609平方キロ(日本の北海道の約0.8倍)、人口は1,741万人(1992年央)、このうち首都コロンボが約62万人である。
 言語は、シンハラ語とタミル語が公用語として日常使用されており、英語も広く一般に使用されている。
 宗教は、住民の69.3%が仏教徒、15.5%がタミル語を話すヒンズー教徒、7.6%が回教徒、7.5%がキリスト教徒、0.1%がその他の信徒である。
 気候は、5月〜9月の南西モンスーン季と11月〜3月の北東モンスーン季に大別される。
 南西モンスーンは、島の中央から南にかけて走る山脈にさえぎられ、山脈の南西斜面と島の南西部平原地帯に多量の降雨をもたらすが、他の地方、島の北半部、東部、東南部、および山脈の東北斜面には20インチ以下の雨量で、長い期間乾燥した天候が続く。
 一方、北東モンスーンは、全島に降雨をもたらすが、雨量は、山間部、北東河岸地方に多い。降雨量は南西部に集中し、北部、東部、東南部は75インチ以下である。
 降雨量75インチ以上の地帯を湿潤地帯(Wet Zone)と称し、それ以下を乾燥地帯(Dry Zone)と称している。
 前者は島の面積の4分の1、人口の60%〜70%を占め、紅茶、ゴム、ココナツ栽培面積のほぼ全部と、水田面積の40%が存在する。
 後者では、河川近くの用水池を中心に水稲栽培や、焼き畑農業がジャングル高地で行われている。

 

 気温は、年間を通じて殆ど変化はなく、平均26℃であるが、乾燥地帯では4月〜

 

 

 

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