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(5)漁業事情

(A)漁業の実態

 パキスタンは、アラビア海に面 し 、総延長約1、100キロに及ぶ海岸線を有 し 、バルチスタン沿岸、シン ド 海岸および沖合は、良好な漁場となっている。
 特に、インダス河の河口に位置したシン ド 海岸の沖合は、エビ、カニ、その他魚介類の豊富な好漁場として知られ、この海域からの水揚げは全体の約70%を占めており、漁業生産にとって重要な海域となっている。

 

 1990年の海洋漁業の漁獲量は約37万トン、内水漁業は約11万トンである。
 漁獲量は海洋、内水ともに年々増加傾向にあり、水産物の輸出は91/92年度には28億7,000万ルピーと急増し、パキスタンにとって重要な輸出商品となっている。
 日本向けにも、エビ、イカ、ヒラメ、カレイなどが輸出されている。
 また、国民の蛋白摂取量が少ないため、政府は漁獲量を増加し、国民の栄養源を魚類によって補給するよう努力している。

 

 

 

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