
パキスタンにおけるエネルギー供給源は、石油、天然ガス、液化天然ガス(LPG ) 、石炭、水力および原子力である。 このうち、天然ガスと水力は国産エネルギーとして最も重要である。パキスタンの総発電量の50%以上は、水力発電によって賄われている。 天然ガスは埋蔵量も多く、採掘可能な埋蔵量は6,500億 ポ 以上と推定されている。天然ガスの生産量は年間約123億8,300万 ポ で、エネルギー総供給量の34.2%程度を占めている。 石油は国内消費量の約4分の3を輸入に依存しているが、国産の比率も新油田の探査、開発によって増加している。 石炭の埋蔵量はかなり多いと推定されているが、低品質で利用も限られていることが開発の障害となっている。 石炭は、ケタ ピ シン地方とパンジャ ビ 地方に埋蔵があり、採掘可能な埋蔵量は4億8,600万トン(主に低品質)と推定されている。 このほか、 ラ クーラ炭田(埋蔵量55百万トン)があり、また、更に5億トン以上の埋蔵が サッタ ・ サドハ 炭田で発見されている。
パキスタンのエネルギー供給のうち最大のシェア ( 41.2% ) を占めているのは石油である。 原油は主としてポト ワール 平原の5油田で採掘されているが、更に新たな埋蔵が ドタク 油田で発見されている。国内における1日当りの原油採掘量は5万バレル以上に増加しており、92年現在の原油生産量は国内需要の41%程度に達している。 政府は、石油・天然ガスの探査、開発を促進するため、税制面その他で奨励金を供与するほか、外国企業を誘致するため優遇策を講じている。
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