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従って、対日通商関係について、日本・シンガポール間に摩擦などの問題は発生していない。対日経済関係では、シンガポールは自国の産業構造高度化のため、投資の拡大と技術移転の促進を貿易以上に重要視している。

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 日本の対シンガポール輸出では、輸出総額の71.9%(94年)を占める機械機器(集積回路、コンピュータ部品・周辺機器など)が好調である。輸入では、輸入総額の55.8%(94年)を占める機械機器の輸入が急増し、マイクロ・コンピュータ、集積回路、コンピュータ部品・周辺機器などの輸入が好調であり、一方、鉱物性燃料、化学品などの輸入は減少している。
 円高の進行により、日本からの部品価格の上昇に直面している現地日系製造業では、円高対策としてシンガポールのみでなく、近隣アジア諸国からの現地調達を推進する動きが活発化している。
 経済協力については、既に相当の経済発展を遂げたシンガポールに対して、日本は高度の技術分野を中心に技術協力を推進してきた。
 高度の専門技術を有する人材育成プログラムを中心に、研修員の受け入れ、専門家派遣などを行っている。94年度の供与実績は5億2,200万円(JICA実績べ一ス)である。
 94年度までの実績累計は、有償資金協力が127億4,000万円、無償資金協力が31億1,700万円、技術協力が201億4,400万円(研修員受入れ4,134人、専門家派遣1,051人、調査団派遣

 

 

 

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