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(3)港湾事情

 シンガポール港は、太平洋とインド洋を結ぶマラッカ海峡の入口に位置した天然の良港で、1819年に英国がこの地に貿易港を建設して以来、マライ半島、インドネシアなどの熱帯1次産品の中継貿易港として急速に発展した。
 現在、同港は自由貿易港であり、国際貿易の要路にあるため、世界海運会社約500社の船舶が出入しており、貨物取扱量は年毎に増加している。
 1993年の入港船舶数は92,700隻(623,800千G/T)で、貨物取扱量は2億7,400万トンに達している。
 最近におけるシンガポール港の入港船舶数と海上輸送貨物取扱量は、次の通りである。

 

 

 

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 同港における主要輸出入貨物は、輸出では挽材、生ゴム、機械類、繊維・織物、その他各種製品であり、輸入では原油、機械類、鉄鋼および各種製品である。
 港は天然の深水港で、シンガポール港湾局が運営・管理しており、港湾施設は港湾局所有の6大ターミナル、鉄道、倉庫、荷役用各種新鋭機械設備、はしけ、曳船、補給船、消防艇、救難船、その他各種の近代的最新施設を完備し、極めて効率的な機能を発揮しており、超大型タンカー、コンテナ船、バルク・キャリア、一般貨物船、豪華定期旅客船、沿岸航路船、トロール漁船、その他各種船舶の収容が可能である。

  1.ケペル・ターミナル(Keppel Terminal)

 ケペル埠頭(全長4.7キロ、低潮時水深9.8m)には7バース(主バース4、補助バース3)があり、外航船22隻と沿岸航路船10隻の同時収容が可能である。
 埠頭クレーン22基、ヤード・クレーン74基、倉庫、露天倉庫、冷凍倉庫などの設傭があり、主にバラ積み貨物を扱っている。

 

 

 

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