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(6)船舶の輸入ルート

  (A)ライセンスの発給機関

 マレーシアの輸入管理行政は、貿易産業省(Ministry of International Trade & Indu−Stry)と関税庁が管轄している。国内における工業化の進展ならびに経常収支の悪化に伴って、従来の輸入開放政策を転換し、国内産業保護、国内品優遇、現地調達規制などが強化の方向にあり、国内産業の保護を目的とする輸入ライセンス制度や関税引き上げ等の輸入抑制が特定品目に対して実施されるようになった。
 輸入品目に対するライセンスの発給機関は関税庁であり、ライセンスは長官名で発行されている。

  (B)輸入に対する機構、その他輸入上の問題点

 マレーシアの輸入制限品目は、恒常的に規制されている品目と、国産保護のために暫定的に制限されている品目の2種類がある。
 前者は公衆衛生、公秩良俗を維持するため規制され、後者は国内企業が輸入品と競合できない場合、もしくは輸入品のダンピングで国内市場が混乱を来たす惧れがある場合などに輸入が制限されるものである。これらの対象品目は、情勢に応じて追加、あるいは削除されており、改訂のつど官報に公表されている。
 いずれの輸入制限品目も輸入する場合には、関税庁長官から事前にライセンスを取得する必要がある。
 関税制度については、マレーシアは伝統的に低関税制度を取っており、工業製品の多くは15〜20%、国産品のない機械類は通常無税である。製造業向け原材料の輸入は優遇され、2〜3%の課税である。

 

 

 

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