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(3)港湾事情

 タイの主要港は、メナム河口のバンコク港、マライ半島東岸のソンクラ港とパッタニ港、半島西岸のプケット港、タイ湾北岸のラエム・チャバンなどである。
 タイ主要港湾の設備その他の概要は、次の通りである。
  1.バンコク(Bangkok)
 同港は、タイ最大の貿易港で、主として米、食料、ゴム、繊維製品、陶器などの輸出貨物と、化学製品、金属、鋼材、機械機器、紙・紙製品、ゴム製品などの輸入貨物を扱っている。
 1994年の入港船舶数は2,561隻(前年は2,516隻)で、貨物取扱量は17,386千トン(同16,636千トン)に達している。
 港内へ至る水路は、長さ18キロ、幅100m〜250m、水深8.5mであり、500G/T以上の船舶の入出港には、水先船の使用が必要である。
 港湾局所有のバースは、最大12,000DWT型船(全長172m、吃水8.2m)の収容が可能である。
 港湾局所有のバースは、西埠頭(全長1,660m)の10バース(最大吃水8.2m)、西埠頭(全長1,240m)の6バース(同8.2m)および2バース(同5.0m)、ドルフィン61基(全長2,912m)の15バース(同8.2m)、係船ブイ5基(全長1,555m)の5バース(同7.9m)から成っている。
 民間埠頭には合計71バース(輸出貨物用54バース、輸入貨物用(7バース)がある。クレーン設備は、移動クレーン(能力10トン〜50トン)23基、半門形クレーン(能力3トン〜5トン)12基、ゴムタイヤ高架クレーン(能力30トン)10基、軌道高架クレーン(能力32.5トン)12基などがある。
 東埠頭(全長1,528m)には、コンテナ船用の2バース、はしけ用の2バースがあり、西埠頭(全長1,660m)には、コンテナ船用の10バースがある。
 これらの埠頭バースには、半門形クレーン(能力32.5トン)12基、コンテナ積み重ね機15基、トランスティナー(能力30トン)10基、コンテナ積込機(能力30トン〜48トン)26基、トップローダー(能力30トン〜40トン)30基などの設備がある。
 バルクカーゴ・ターミナルは、1日に付き合計1万トンのバルクカーゴ/鉱石の荷役が可能である。
 タンカー・ターミナルには、民間石油会社の21バースがある。
 曳船は、近代的曳船(1,000馬力〜1,800馬力)12隻が使用できる。
 清水、食料、舶用潤滑油、舶用燃料油、舶用軽ディーゼル油、ガスオイルなど全て供給が可能である。
 船舶修理施設は、Praram 3Dock Co.Ltd。の浮ドック(10,000DWT)のほか、Bangkok Dock Co.Ltd,Sahaisant Co.Ltd.などの各種修繕設備が使用できる。
 港から35キロの地点にDon Muang国際空港がある。

 

 

 

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