体の中で減衰を受けるのである回数以上の往復は無視して良い。したがって、電波吸収体の反射係数Rは次のようにER1、ER2、………ERnのベクトル和で決定され、このRが小さい程良い電波吸収体であると言うことができる。

なお、電波吸収体の種類を整合型吸収体と減衰型吸収体に分類している文献があり、これでは上述したような単層電波吸収体のように、吸収体の表面からの電波の反射の位相を整合するものを整合型吸収体と言い、吸収体の厚さが厚い程減衰が多くて反射係数が小さくなるものを減衰型吸収体と言っているようであるが、必ずしもこのように単純に分類することが出来ないのが普通である。
3.電波吸収体の要求される要件
レーダ用電波吸収体は室内用よりは軍用や反射電波によるレーダ電波障害が問題になる屋外で使用されることが多い。このようなことから、一般的にレーダの電波吸収体に要求される要件を次に述べる。
1) 反射係数が小さいこと。
2) 使用周波数が広いこと。
3) 斜め入射特性が優れていること。斜め入射の場合には、計算された厚さが違ってくるので反射係数が大きくなるのが一般である。
4) 軽いこと。
5) 厚さが薄いこと。
6) 強度が強いこと。
7) 耐候性に優れていること。
4. レーダ電波用電波吸収体の種類
4.1 室内用電波吸収体室内の実験室等での電波暗室用として用いられるものは、広帯域である必要があるので、発泡ポリスチロールあるいは発泡ウレタンにカーボンを混ぜた多層の厚いもの、先をテーパにしたものなどが多い。
前ページ 目次へ 次ページ