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平成8年度内航船用機関分析システムに関する調査報告書

 事業名 内航船用機関分析システムに関する調査
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


5.3.2 ピストン・シリンダライナ摺動部の状態把握分析システムの問題点と開発課題

(1)問題点

?ハードウェア(センサ、システム)上の問題点

・フエログラフィ、ICP−SOAP(ICP一反化法)用試料油のサンプリング位置やサンプリング間隔により摩耗粒子の濃度が異なる。

・システム油中の摩耗金属粒子は微々たる量のため金属粒子濃度は希薄である。

また、システム油は新油が補給されたり、交換されるため、摩耗粒子濃度が希薄となる。そのため精度の高い摩耗粒子濃度計測機器が必要。

・シリンダライナのスカッフィンク診断の場合に、振動計では他の機械振動(雑音)を拾うため最適な取り付け位置、振動の信号処理技術が必要。

取り付け位置は機関型式、船型、機関室の機器配置等で異なる。

・摩耗・スカッフィンクと振動・シリンダライナ温度の関係の解明が必要。

・機関の運転時間により摩耗量が異なる。

?ソフトウエア上の問題点

・システム油中の摩耗粒子から摩耗部品を特定することが難しい。

?費用上の問題点

・フェログラフィー、ICP−SOAP装置を本船に積むと高価となる。

・シリンダライナに温度センサを取り付けるとなるとシリンダライナのコストアップとなる。

・オイルミストセンサは高価である。

(2)開発課題

開発課題のポイントはフェログラフィ、ICP−SOAP(ICP一反化法)による摩耗量の計測とコスト的に有利な振動センサを組合わ世ることにより摩耗量を把握できるようにすることである。

詳細は以下のとおりである。

?フェログラフィ、ICP−SOAP(ICP一反化法)によりシステム油中の摩耗金属粒子濃度等から摩耗量の推定を可能とすること。

?システム油中の摩耗金属成分、摩耗粒子形等から摩耗部品を特定する方法の開発。

・フェログラフィ分析用摩耗粒子のデータベース

・摩耗金属成分、摩耗粒子形から多変量解析等の手法で摩耗部品を特定する判断手法

?フェログラフィ、ICP−SOAP(ICP一反化法)用試料油の最適サンプリング位置およびサンプリング間隔の研究

?システム油中の燃焼性残漬物のフェログラフィ、ICP−SOAP(ICP一反化法)の計測に与える影響

?フェログラフィ、ICP−SOAP(ICP一反化法)用試料油の収集方法、収集量等の検討

?運転時間と摩耗パターンの関係把握

 

 

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