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これが、3次元の立体面として、ランディングされていれば、(図7.2)に示すような感覚になる。

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現図作業には時として、経験のない複雑な展開に直面し、頭を悩ます時があり、よほどの熟練者でない限り解決できない場合もある。特に、外板面(曲面)がからむ展開は面倒である。

3次元の面を扱えるシステムに、共通して言えることだが、使い方によっては、複雑な展開の糸口をつかむ道具として十分役に立ち、平面・曲面を自由に定義することにより、あらゆる作業に幅広く応用できる。

 

7.2

外板展開に必要な情報として、ボディラインに追加する。外板シームの入れ方は、各造船所又は、船種・船型によって様々であるが、一般的には正面を主体に決められている。

Autoshipのシームランディングは、完成されたライン情報(平面・側面・正面)を、AutoCAD(その他汎用CAD)に取り込み、外板展開図(伸し要領を含む)を主体に、線図・中央断面図・鋼材構造図又は詳細図などを参考にして、シームの配置を行う。配置は次の要領で行う。

?@シームとの干渉をチェックするため、外板面に関する構造物(内部材)を入れ込む(中央断面図・鋼材構造図を参考)

?A中央断面図より、平行部の板割り及び、板サイズを読み取りMIDSHIPでの板割りをする

?B外板展開図の正面図から、それぞれのシームの始点・終点又は、中間点の座標を読み取り、直線又は、カーブで結ぶ

?C線図より、SHELL TOP・BULWARK TOP・BOW CHOCK TOP等を読み取り描き込む

・内部材との干渉チェックは、怠ると現場組立時に大変な迷惑をかけるばかりか、検査上問題が起こりうるので、十分検討されたい。

・板割りは、現尺手マーキンとNC切断とでは、カッティングの考え方が異なるので、注意しなければいけない。手マーキンの場合は、鋼板枠をフル使用できるが、NC切断(プラズマ)では、10〜20mmの余裕が必要である。

 

 

 

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