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港湾工事における使用消波ブロック推移

  昭和35年〜39年 昭和40年〜44年 昭和45年〜49年 昭和50年〜54年 昭和55年〜59年 昭和年60〜63年 平成元年
留萌港 南防波堤(S.35) 25.0 南防波堤(S.40) 25.0 西防波堤(S.49) 40.0 西防波堤(S.53) 50.0 西防波堤(S.57) 50.0 西防波堤 (S.61) 50.0    
稚内港 北防波堤(S.37) 4.0     北防波堤(S.45) 16.1 北防波堤(S.54) 20.0 北副防波堤(S.57) 25.0 東防波堤 (S.60) 21.0 北防波堤(H.1) 12.5
増毛港 北防波堤(S.37) 8.0         北防波堤(S.54) 50.0 北防波堤(S.56) 50.0 北防波堤 (S.60) 50.0    
室蘭港         南外防波堤(S.46) 8.0 南防波堤(S.50) 4.0 南防波堤(S.55) 6.3 南外防波堤 (S.61) 6.0    
苫小牧港     南防波堤(S.43) 2.0     東部防波堤(S.51) 32.0 東防波堤(S.55) 50.0 内防波堤 (S.62) 32.0    
小樽港             北防波堤(S.54) 3.0 丙防波堤(S.58) 7.6 北防波堤 (S.62) 8.0 防波堤 (H.1.) 12.0
石狩湾新港         東防波堤(S.49) 4.0 南防波堤(S.51) 25.0 北防波堤(S.55) 32.0 本港防波堤 (S.62) 4.0    
網走港     北防波堤(S.42) 25.0 南防波堤(S.49) 20.0 北防波堤(S.52) 19.3 南防波堤(S.59) 50.0 南防波堤 (S.60) 25.0 南防波堤(H.1) 50.0
根室港         西浜防波堤(S.49) 10.0 南防波堤(S.52) 25.0 中防波堤(S.55) 3.0 東外防波堤 (S.60) 32.0    
釧路港         東防波堤(S.47) 8.0 北防波堤(S.52) 32.0 西港防波堤(S.55) 32.0 南防波堤 (S.60) 8.0    

C その他の動向

その他の動向として、国や北海道などからのヒアリング等からは、建設費の削減や安全性の要求、あるいは船舶航行への障害に配慮した船種を期待しているとの要望も多かった。

建設費の削減については、「港湾の技術開発5ヶ年計画」で、建設コストの10%削減が唱えられており、この技術開発には大型作業船が果たす役割が大きいと考えられる(注参照)。

安全性の要求については、例えば起重機能力について、工事で使用される消波ブロック重量に見合った吊り能力かあることか望ましいなど、工事に伴う安全要求水準の確保が必要との指摘があった。

また、船舶航行の障害に配慮する背景として、近年の海上交通の輻輳や、フェリーあるいは貨物船なとの大型化により、海洋土木工事が船舶航行の障害となるケースが散見され、工事の実施に関して工事発注者と港長(海上保安部長)との調整がより困難になってきている点があげられた。こうした背景のもとで、例えば、占有面積の狭いスパッド式のもの(泥を巻き上げないという利点もある)やプッシャー・タイプのものが求められている(プッシャー・タイプについては、内航業界の軋暦蝶、あるいは本道の海象条件が悪いことに起因する操船の困難性等の問題点も現時点では考えられるため、今後の評価が待たれる部分もある)。このように、新たな要望やニ−ズもうかがえるため、今後そうした動向を注視することが必要であろう。

(注):「港湾の技術開発5ヶ年計画」は、港湾行政上、特に重要であると考えられる技術課題に重点的に取り組むために平成8年度策定されたものである。その中で、「大型港湾構造物建設費の削減」として、大型「防波堤」、「岸壁」、「護岸」等の建設コストを10%以上削減することが、重点技術開発テーマ目標として掲げられている。

 

 

 

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