日本財団 図書館


とすれば、I=k2×a
あるいは
 
 
で与えられる。
たとえば、第2.22図(a)は中実丸棒で、kは棒の直径dの
0.25倍、図の(b)は中空円筒で、kは円筒の平均直径dm(内径と外径の平均値)の約O.35倍である。
柱を座屈の心配なく圧縮力に耐えさせるためには、細長比はなるべく小さいほうがよく、船で実際に使うときは、中実丸捧のピラーで150以下、中空円筒の特設ピラーで90以下とすることが望ましい。
 
 
 

第3.22図

 
b 両端の支え方
柱の座屈は両端の支え方にも左右される。第3.21図に、いろいろな支え方を示しているが、はりの場合と同様に、(a)を両端支持、(b)を一端自由他端固定、(c)を一端支持他端固定、(d)を両端固定という。これらの座屈応力は、(b)を1とすると、(a)は4倍、(c)は約8倍、(d)は16倍となるから、柱はなるべく(d)のように両端をしっかりと固定して、荷重をかけてもこの部分が常に垂直に立っているように取付け方に気をくばるのがよい。
この場合、とくに注意しなければならないことは、せっかくしっかりと固定しても、相手の甲板や内底板が弱いと、土台もろとも曲がってしまうので、両端固定のつもりでも、実際には支持端に近いものになってしまう。例えば、第3.23図(b)のように、甲板が弱く、内底板が強ければ、下端は固定、上端は支持とみるのが妥当である。
 
 

第3.23図

 
3.4.6 舵
 
一般に舵軸の各断面では、舵面に加わる水の圧力により曲げモーメントMとねじりモーメントQ(これをトルクともいう)とを同時に受けている。これらを求めるには、舵面に加わる水圧の大きさおよび圧力の中心の位置を知らなけれぱならない。
 
 
 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION