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がって、検収されていない材料は使用できない。
 
1.5 工程計画と管理
(1)・船殼工事
加工……部材をどの機械で加工するか。またはどの場所で加工するかを明確にした加工系列の明確化。
組立……作業量の平準化、組立定盤回転および系列別(構造別)、ブロック検査日を明確にする。
搭載……搭載日、船殼工事の固め時期(検査日)、艤装工事との節点を明確にする口
・艤装工事
船体……船殼のタンクテスト完了日、進水日や荷役テスト、火気完了日(塗装渡し)繁留運転、公試運転を明確にする。
機関……船殼の軸芯検査日、進水日や主機搭載日、缶点火日、係留運転、海上公試を明確にする。
電気……発電機の始動、電気装置の諸試験を明確にする。
(2)・工事の円滑な遂行と完成した後の優劣は、工事開始後の作業管理および工作技能にもよるが、その大半は工事方針を決定する時点での事前検討の深さに左右される。それ程、この事前検討は重要なウェイトを占めている。これは工事担当者の積極的な努力と卓越した力量、工事に対する正確な見通しが要求されるので、船殼、艤装とも事前検討項目に対して、検討スケジュールを作成し、設計開始時点で十分な討議を行い、実行に移すことが重要である。
(3)・各月または各旬における所要工数を累計した図表で、これを見るとその区間の工数の送料、すなわち作業量がいかに時間の経過と共に変化していくかが明瞭になる。
この山積表に、自分の造船所の所得可能工数の線を入れると将来の作業量の過不足が明確になる。
(4)・船殼工事
H/T………鋼材重量1トン当りの作業時間。
M/H………1時間当りの溶接長や切断長の長さ。
・艤装工事
H/T………艤装重量1トン当りの作業時間。
M/H………艤装品1個当りの作業時間
H/M………電線長1M当りの作業時間

 

 

 

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