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第1.21図 船殻重量当り 工数

 
この種の図表のように船殼重量から重量当りの船殼作業時間を求める。重量当りの船殼作業時間が求められれば、これに船殼重量をかけて船殻の概略工数が求められる。
船体艤装、機関艤装、電気艤装の工数も、従来の実績やその他の情報を基にして工数を算出する。しかし、工数見積の際には本船と実績船(資料の元となった船)との仕様の内容を十分比較検討して相違する部分は修正を加えて最終的な見積工数を決定することが大切である。特に、艤装関係では仕様の相違が以外に大きく工数に影響することがあるので注意が必要である。
(4) 納期の見積
納期の見積は、見積った船殼工数をもとに、自分の造船所の固有の標準とする船台期間から本船の船台期間を求めるが、他の受注船との船台使用の割ふり、建造期間中の獲得可能工数や下請の繁閑なども考慮しておくことが大切である。他に受注船がある場合は全体の総合線表を作って使用船台、船台搭載期間をきめ、起工から進水までの時期を定める。
材料の注文、入手、設計図の出図、加工、艤装、試運転等の期間は既製船や類似船の実績から定めて総合した納期を定める。こうした日程を他の建造船のものと総合して各船ごとに、また各船台毎に区分して、時刻表形式でまとめたものが総合線表である。
この総合線表で鋼材の入手から鋼材置場→罫書と工程順に流れて加工→組立と進むことになるから工程順に従がって流れがよどみなく進むよう管理することが大切となる。また、主機、補機、先行艤装の搭載品など、大型鋳鍛品など人手時期を明記しておくことが大切となる。
(5) 総合線表と山積表
船の建造の納期を見積るために総合の工程表を作る。これは総合線表とも呼ばれ、所要工

 

 

 

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