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(g) 放射能標識
X線検査などの放射能の危害のおそれがある場所に用いる。
(h) 指導標識
安全衛生意識を高揚するために用いる。
(3) 災害の尺度
災害の件数及び災害の程度を知るための尺度として度数率と強度率がある。
これは1947年(昭和22年)モントリオールにおける第6回国際労働統計会議で採決されたlLO推選方式である。
(a) 度数率
災害がどのくらい発生し、それが他社などに比べてどうなっているかを見る一つの尺度として用いるもので、一定期間の災害件数を、一定時間の労働延時間数で除し、100万倍したもので100万労働時間あたりの災害件数をいい、その算式は次のとおりである。
 

 
度数率は、業種によって違うが、造船業でも安全管理のよい工場では2以下である。
(b) 強度率
災害によって労働者が労働不能の状態におかれ、そのために失われる労働損失量はどのくらいか、いいかえると一定期間中に発生した災害の程度を知るための尺度として用いるもので、一定期間の損失日数を一定期間の労働延時間で除し、1,000倍したもので1,000労働時間あたりの作業量に対する労働損失日数をいい、その算式は次のとおりである。
 

 
強度率は、業種によって違うが、造船業でも安全管理のよい工場では0.02前後である。
 
1.3.4 造船所で発生しやすい災害と対策
 
工場内で発生する災害には色々な種類があり、それぞれに原因がある。災害を防止するには、法令で定められている規則や基準を守ることはもちろん、各人が一人一人、決められたルールを守ることも大切である。特に造船業は、構造物が大きく、運搬工程が多く、また多種、多様な作業工程が混在しているので、安全通路の確保、照明、換気ファンの設置、安全標識の設置など作業環境の整備を行い、重大災害(集団災害)防止に全力をあげる必要がある。

 

 

 

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