スプレー移行とは
アルゴンガス溶接で直流逆極性にして大電流を流すときにみられ、スパッターの少ないきれいなビード外観が得られる。このスプレー移行を小さい平均電流でも行えるようにしたパルスアーク方式が用いられるようになった。この方式はワイヤー端が適当に溶融したとき平均電流より、大きいパルス電流を流し、この電流によって発生するピンチ力の助けで溶融部を離脱させる方法である。これは発生周波数を適当に選ぶことによって、スプレー化が可能となり、溶接部に対する平均火熱を下げることができる。
粒状移行とは
粒状移行形は大電流の炭酸ガスアーク溶接にみられるもので、溶滴は大粒となって移行する。スプレー移行にくらべて、スパッターが多くなる。
短絡移行とは
溶接電流の特性を工夫することによって良好な薄板の溶接が行える。短絡したときは、溶接電流は急激に大きくなろうとする。しかし溶接電源には電流が急激に増加するのを押える働きをするインダクタンスがあるのですぐには大きくならず時間のたつに従って徐々に大きくなり、この電流の増加によって短絡接触部が、くぴれてワイヤー先端の溶けた金属が母材に移り、アークが再発生する。この場合、短絡電流があまり大きすぎるとアー