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一口に歪といわれるものの中には、曲りや折れ等に属するものもある。従って、歪取りを行う前に、いろいろ観察する必要がある。(1)歪発生の原因は何であろうか。(2)歪の範囲は、どの範囲だろうか。(3)周囲の拘束状態はどうだろうか。(4)歪取りのみで矯正できるだろうか。継手等の切断の必要はないだろうか。(5)どの部分を、どのように焼くべきか。 局部のみの歪を取っても、他の部分に発生することがあるので、その周囲も同時に取らなければならない。また周囲の拘束が終ってから行う、両面の溶接が終らないうちに施行すると溶接ビードが割れることがある。

5.9 足場作業

船の建造工程のうち現図、加工工程を除く工程では高所作業が多く発生するので、足場が必要になり、足場なしでは船を建造することは不可能である。足場には、踏台、脚立等の簡易足場と、数種の金物と足場板を結合させたものや足場全体をユニットにした枠足場及び動力装置を取付けた可動足場等、種類が多いが、これらの足場に共通して

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