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○地盤木(根盤木)

○中間盤木    } 米松、日本松等の軟材  

○矢盤木、割り盤木  

○割り盤木(崩し盤木) } 樫、けやき等の堅材  

○枕盤木(駒盤木):キール盤木用には、たぶ等の堅材、その他は軟材  

○薄物盤木(調整盤木):米松、日本松等の軟材  

 キール〜船台問の高さによって、中間盤木、薄物盤木を除いたり、薄物盤木の厚さを増減させる。矢盤木の勾配は1/15〜1/20でキール用には他より勾配の急なものを用いる。  

(2)盤木の性質  

 盤木で船体を支持する場合、次のような性質がある。  

○盤木の木部そのものが、圧縮される。  

○積み重ねると盤木相互間の隙、キール及び船台との間の隙の圧縮により船体が沈下する。  

○船台の強弱、船体重量の不均一によって、不均等に沈下する。  

○地震に対して弱い。  

○米松の圧縮荷重は23kg/cm3であり、500?o×300?oの盤木1個の許容荷亘は35tである。  

(3)盤木作業で考慮すべき事項  

 (a)船体水平の基準は盤木上面よりも。船底ブロックのフロアー上面である。フロアー上面が水平になるように盤木で調整する。(箒5.2図に示す。)  

 (b)配置する盤木の数は、盤木1個に対する許容荷重から算出される個数よりもかなり多く配置すべきである。その理由を次に述べる。  

○船体の安定性及び耐震性をます。  

○船体の重量分布は不均等であるから、集中荷重を防ぎ、均等に荷重を受けられる。(局部沈下、船底破損の防止)  

○局部沈下なしに盤木差し替え作業が容易にできる。  

○盤木寸法を小さく、軽くして盤木作業を容易にする。  

○水圧試験個所でも増支柱を必要としない。  

(c)盤木は必ず隔壁、縦通材、フロアー等の骨材の下に配置する。  

(d)船台面の軟弱なところは座板等を敷いて、受圧面積を広くする。  

(e)船台面に直角でなく、鉛直に組み上げる。(転倒防止のため)  

(f)矢盤木は、船首及び玄側より矢打ちするように配置する。

 

 

 

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