た状態で必ず渡すことである。
その基本は、船台へのブロック搭載予定を基礎としたブロック組立日程の作成にある。これは、定盤面積を考慮して、組立てるブロック名称、組立順序、標準組立日数を定盤別に明確に決定することである。
この計画通りに実施するにあたっては、人員及び材料の確実な裏付けが必要である。
組立の工程が遅れると部材置場が、船台の工程が遅れるとブロック置場が手狭になり、何れも組立工程の能率が落ちる。常にアドバンス量が一定でなければならず、作業量の定常化をはかることが大切である。
工程遅延の原因は、人員不足、材料の遅れ、計画の過重、クレーン待ち等の手持ち等によるものが大半である。
一般に工程計画通りに進捗すれば、消化工数も予算内に収まるものである。
4.3.2 品質管理
ブロック組立における品質管理の目的は、船台工事において後戻り工事を必要としない完全なブロック組立てることである。
管理の対象は、ブロック型状の保持、船体強度の保持及び外観である。型状では、寸法、ねじれ、曲がりが重視される。
品質管理に当っては
?@ 作業基準、精度、品質基準を作成する。
?A 作業が基準通りになされているか。作業者自身、チェックしながら作業を進める自主管理が必要である。
?B 第三者による公平な完了後のチェックを行い、修正して品質を保証する。工程管理と品質管理は相反するように、考えられがちであるが、後工程に進むほど、後戻り工事が困難であり、船殻全体をみれば、両者は不可分のものである。品質管理によって、工数低減と工程の短縮ははかられるものである。