3.3.4 ガス切断面の品質
ガス切断面の品質については、その表示方法がむつかしく、各国で規格が考案されているが、日本の場合は、溶接教会の規格でWES-118として、ガスの切断面の品質基準が決められている。WES-118は7種の項目について、1級から4級まで、区分する。造船所の工作法精度基準として発行されているJSQSもこのWES-118の規格により定義されている。次にWES-118の各項目について説明する。
(1) 上縁の溶け 第3.5図
切断面の上縁に丸みを生じ、また溶解鉄が附着して正常な型を損なったものをいう。
(2) 面の平坦性(板厚15mm以上のみ)第3.6図
切断面の厚さ方向の凹凸の度合いをいう。
(3) 粗さ
切断面の小波による粗さをいう。粗さは分で表わす。
(4) ノッチ
切断面において、突発的に増大した粗さで、通常の粗さの3倍を越える深さのものをノッチという。級別はノッチの数で決める。
(5) 開先精度
所定の形状に対する実際の切断後の状態のズレを計測して、級別する。
(6) 真直度
直線の切断縁において、その両端を結ぶ基準線と切断縁の間隙の量によって級別する。
(7) スラグ
切断直後のスラグの付着状況で区別する。
