2種の流体の温度差 1℃ごとに固体壁 1m2を毎時通過する熱量である。
防熱材科の保温力は主として、物質内部の気泡及び気層の状態によるもので、同一物質においても比重、温度、含水率によって異なる。
材料の保温力は、その熱伝導率をもって判断する。
16.1.3 熱伝導率怯
(1)密度と熱伝導率
一般に密度の増加とともに熱伝導率は大きくなるが繊維状防熱材は密度と熱伝導率とは比例しない。
(2)温度と熱伝導率
一般に温度の増加に比例し、t℃における値 λtが分れば、任意の温度 t1℃は次の式で求められる。
(3)湿度と熱伝導率
防熱材が水分を吸収すれば熱伝導率は増加する。高温で使用される防熱材は、使用時に乾燥するからよいが、保冷材は吸湿すると役に立たなくなる。
16.2 防熱材料
16.2.1 防熱材料の条件
防熱材料は、その使用場所、目的によって選択しなければならない。また新材料も稻々あるので条件を考慮して十分検討する必要がある。一般に舶用の防熱材料として必要な条件は次のとおりである。
(1)防熱効率の良好なもの
(2)軽量なもの
(3)耐久性のあるもの
(4)銅板などのを腐食させないもの
(5)耐水性で吸水しないもの
(6)不燃性のもの
(7)耐振性のもの
(8)施工簡易なもの
(9)価格が適当なもの