2.2.2 新しい般装方式
以上述べた通り艤装方式は構造及び建造方式の変化と共に従来の方式から脱皮してきた。以下概略を述べる。
(1)先行艤装
艤装工数の大半を配管工事が占めるので、管の艤装をいかに効率的に行うかという点に創意工夫をこらす事が大切である。このために個々の艤装品を建造船のタンク内、ホールド内、居住区及び機関室内に直接取付けるのではなく、あらかじめ地上で取付ける方式や、騰製品を大きな単位にまとめてから船内に搭載する方式が大幅に採用されているが、このような方式を一般に先行艤装方式と呼んでいる。
現在各社において、採用されている先行艤装方式を大別すると、殼艤一体方式と殻艤分離方式の二つに分類することができる。
(1.1)ブロック艤装
殼艤一体方式(ブロック艤装)
「殼艤一体」とは、船殼ブロックを船台又はドックに搭載する以前に、地上で膨製品を取付ける方式のことで、一般には「ブロック艤装」と呼ばれる。この場合、船殻ブロックには、小ブロックから大ブロック(又は総組ブロック)まで、さまざまのサイズがある。(図2.1)は小ブロックの例を示す。
(1.2)ユニット艤装
殼艤分離方式(ユニット艤装)
「殻艤分離」とは、船殼ブロックとは無関係に地上で艤装品を大きな単位に組立てて搭載する方式で、一般に「ユニット艤装」と呼ばれる。この方式では、艤装ブロックの工程によって先行艤装作業が影響されない。(図2.2)はユニットの一例を示す。