（1．3）先行艤装の特徴

前節に述べた二つの方式の長短を比較すると次のとおりである。

上記のほかに先行艤装方式は現場作業面に多くの長所がある。

（a）作業環境の改善

作業性の悪い船内ではなく、工場内又は広い組立場所など良い環境の下に作業できるので、品質及び安全衛生面で好ましい。

（b）作業性の向上

船内にくらべて仕事がやり易いので作業能率が高い。

（c）工数山積の平準化

船内作業に多数の人員を短期間に投入することが避けられ、艤装作業量を平準化することができるとともに船内の混在作業を減少できる。

（d）ユニットの例

（i）各種ボンブユニット

各種ボンブを中心に台、管、弁等をまとめたもの。

（ii）各種タンクユニット

タンクを中心に計器類、管、台等をまとめたもの。

（iii）管ユニット

管が多い区画（例；機関室二重底頂部）は船内で取付けるのではなく、地上においてユニット組み後いくつかの小ユニットに分解搭載する。

（iv）ブームユニット

デリックブームに滑車等を取付けたもの