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?ねじ部のシールにテフロンテープ(シールテープ)を使う場合はねじ山の先端から2山程度内側から巻くこと。
テープの切端や一部分が配管内部に出ていると流れに吸い込まれる恐れがあるため。
?喰い込み継手のスリーブは大体スパナの柄の長さが500mm位あれば喰い込む。
?仮り配管でフランジを締めつける場合は必ずパッキンを入れてボルトは全数締めつけること。この場合例えば2mmのパッキンの代りに2mmの棒をU字にして使うこともよくやる方法である。
このようにしないと後で本溶接した時に入らないボルトが出てくる。
?ポンプに取り付くパイプの取付け部がずれている場合に、無理に引張って取り付けることは絶対に避けること。無理な配管は油圧ポンプやモーターに変形を与え故障の原因になるのでこの部分のパイプは現物合せにより正しく形を定めなければならない。
?油圧機器のパイプ取り付け部にはごみや溶接くず等が跳び込むのを防ぐために閉止蓋がしてあるが作業中にこれを絶対取り外さないこと。また逆にパイプを取り付ける時に閉止蓋を外すことを忘れないこと。この様な初歩的ミスが現実にはよくあることであるから注意すること。
?パイプ内部の掃除にスポンジを使うのならよいが、ウエスを使ってはいけない。ウエスの細かい繊維が付着し油の中に浸入して油の性能を低下させたり、バルブ等に付着して故障の原因になる。
?パイプを途中で継ぐ場合はカップリングスリーブを用いて行なう。
芋継ぎ(突合せ溶接)という手段は安価で手軽なため配管の接続に対してしばしばとられるが高圧配管に於ては極力使用しないこと。芋継ぎにより生じた溶接スラグは除去不可能であり、残留したスラグは機器使用中に振動や油の流れで剥離して管路を伝わって機器に達し機器破損の原因となる。
但し、ポンプ吸込み側の管径の太い所で配管抵抗を少なくするためどうしても芋継ぎを使用したい場合には内面のスラグが充分除去出来る場所で行なうこと。
?L.O系、F.O系の配管は水圧テストした方がよい。或いはエアーテストをして石鹸水でみるのもよい。エアーの圧力は水圧の場合の半分でよい。

(5)酸洗い

機関等に使用するパイプの内部に、ゴミ、錆及び溶接屑が付着していた場には、機器の故障等の重大な事故に発展する恐れがある。従がってパイプは配管後、機器取り付け前に洗浄作業を施行してゴミ、錆その他の異物を除去し、かつ防錆処理を施して事故の発生を防止する必要がある。作業工程としては一般的に次の通りであるが、これが不十分であると後のフラッシングをどんなに入念に行なっても管内を完全に清掃することは難しくなるので、この酸洗い洗浄は十分注意して行う必要がある。

 

 

 

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