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てるんですね。なにも大学の先生になるというのではないのですけれども、社会的な影響が非常に強い問題を話すわけですから、是非遠藤さんのセミナーに参加した人でないと講習会で発表してはいけない、というようなことにしたらどうかと思います。そのためにも、そういう本を、みんなが勉強するような本を、やっぱり作りたい、或いは見つけたいと思います。

遠藤/今、高岡さんから補聴システムなんかのテキストの問題が出ました。今、日本に補聴援助システムに関する信用のおける文献はないと思いますが、筑波大学の立入先生の書いたものが唯一だと思いますが、この立入先生が来年の3月頃に本を出すと思いますし、徳島の協会からは3年前から原稿は出ているんですが、それをパンフレットの形で福祉フォーラムに出席した人には配布する予定だし、全国の協会にも配布したいと思います。先程の近藤さんの聞こえの問題とかテレビの問題についても、この補聴援助システムの学習によってアップ出来る問題が多いと考えます。それともう一つ、具体的に二つ、お願いしたいことがあって、「福祉のまちづくり」ということが、今全国で一番大切になってきていますが、「福祉のまちづくり」で都道府県も市町村もそのノウハウを持っていません。そのノウハウを全難聴からプッシュしてほしいこと。それからテレビと字幕の問題です。テレビに字幕は大切だけど、これと共に、おじいさん、高齢者の方もテレビが耳で聞こえるように出来る努力を。それも補聴システムで出来る。その教育を、ということです。

田島/有難うございました。私のまとめに代わって遠藤さんがまとめてくれた、ということで、大体ポイントはそういうことですけれども、、、。もっとお話続けたいのですけれどもね、時間になりましたので、やむをえないので、あと5秒位でしめます。
 やはり難聴障害ということで、障害者問題として徹底的に戦って運動を起こしていく、そういう側面は先ず絶対に必要なんです。絶対に必要なんです。しかし一方において、高齢化社会ということを考えた場合には、障書問題としてだけでは本当に自分たちのところに戻って来れない、そういう現状があると思うんですね。ですから難聴高年者の場合には、聞こえの保障というより人権の保障を。ですから、これは厳しい闘争姿勢が一方で必要であります。しかしもう一方では、聞こえとコミュニケーションというもう少しゆるやかな形で、障害を持ってない人でも耳が聞こえにくくなる人がどんどん高齢者の中で増えていく中で、私たちがやっていることがその人たちのためにもプラスになる、ということは社会の中でものすごく大きなプラスになるのだと、そういう面のPRをしながら、働きかけて広げていく、開いていく。閉じた運動と開いた運動の二つがなければ、中々進まないのではないか。今回幸い、全国老人クラブ連合会から鈴木先生をお招きしております。それから具体的に東京都の先生もお招きしています。それから関西では色んな分野でご指導頂いている湊川先生がお見えになってます。そしてまた体験発表という形ではありますけれども殆ど専門家に近い遠藤さんのような方が全難聴におられるわけですから、やはりもっともっと前進すべき種は今日いくつか、10ぐらいは蒔かれたのではないかと思いますね。ですから、この会場にお越しになっている地域の協会の代表者の方、沢山お見えです。地域で出来ることも多分あると思いますね。あると思うんです。ですから折角沢山の種が蒔かれたので、その種をちゃんと植えて大きく育てるということを、私も含めて皆さんで努力しあいましょう。そう誓いあって、このパネルディスカッションを終えたいと思います。有難うございました。

 

 

 

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