の調査研究会で調査した結果ですが、手話或いは字幕つきで見たい番組というアンケートをとりますと、ニュースが圧倒的です。89.5%です。それからドラマや映画が76%、障害に関する情報の番組「聴力障害者の皆さんへ」とかね、そういう番組などが58%、というふうに、聞こえない人も、と言いますかね、テレビに対する要望は非常に多いということがわかっています。問題が多いということですね。それで、皆さんが集めて頂いた署名が国会で採択されたことによって、今度の新しい内閣はその国会請願の内容に対してどういうふうにやったか、やるのか、ということを国会に報告する義務を持っているのです。ですから今度招集される臨時国会、或いは来年の通常国会で、どういうことをやります、やる予定です、ということを報告しなくちゃいけないんですね。で、その中に郵政省が2億円の予算でもって字幕製作を補助するということを打ち出しています。それから、全国で民放の字幕放送が見られないわけですね。北海道ではNHKだけです。それから中国地方もNHKだけです。九州も福岡を除いてはNHKしか見られません。そういう問題を解決するということを準備しています。それで私がこれから民放の字幕を出してほしいと、近藤さんもおっしゃってましたが、民放の字幕番組を増やすには、放送局にいくら言ってもだめです。放送局はスポンサーからお金をもらって番組を作っているので、スポンサーに余計お金のかかるようなことは言えないんですね。それで、私たちは直接スポンサーにもっと字幕を増やして下さい、ということを要望する運動をこれから始めたいと思っています。40万人以上の力があれば、日本でもアメリカ並みにどの番組でも字幕が見られるという
ふうになると思います。
田島/有難うございました今、全難聴の活動で数少ないというと怒りますけども、最も期待されている活動の分野が字幕をつけるという分野でありますから、多いに頑張って頂きたいと思います。それで、時間がかなり厳しくなりましたので、次のテーマに入りますけど、やはりQOL、人生、生活の質の充実、という本来のテーマに関連しますと、やはり生き甲斐ということだと思うのですね。ですから、いろんな生き甲斐を体験発表の方が、求めた過程をお話になっていますし、会場にお集まりの皆さんも、やっぱり何かそれを求めて一生懸命色々ご努力されていると思います。その問題と、やっぱり、難聴にも拘らずやるのか、難聴だから出来ないのか、難聴でも出来るのか、そこらへんの問題が出てくると思うのですが、鈴木先生、生き甲斐問題、ちょっと補足してもらえませんか。
鈴木/あのう、生き甲斐は、話すことが沢山あるのですが、難聴とあまり関係なく参加出来る活動は沢山あるように思うんですね。私は老人クラブの仕事を4年ですが、今の高齢者の方は、本当にびっくりするくらい沢山の色んな生き甲斐活動をやっておられます。例えば北アルプスに夏行ったら、山の上は今ほとんど中高年の女性でいっぱいですね。美術館もカルチャーセンターも、ありとあらゆる領域に高齢者、特に女性が進出してます。例えば老人クラブで、どこの県でも市町村でも、芸能大会、踊りがとても盛んです。踊り一つとってみても、大事な意味が隠されているんですね。例えば80才位過ぎられた方がきれいな衣装でお化粧をして、毎年踊りの発表会に出ます。これはものすごく色んな効果があるのです。先ず、発表しようと思えば踊りを何か月も練習しますから、運動になります。健康保持にすごくいい。それから頭を使いますから、ボケの予防にもなります。三つ目にもっといいのは、年に一回か二回、たまには人前に出てきれいなものを着てお化粧をして、みんなから見つめられる、それは素晴らしい効果があります。生き甲斐ですね。私は生き甲斐というのは、究極のところは、他人に認められるチャンスがあるということではないかな、と思うんです。で、踊りは一席三鳥だと思います。ただ齢をとった方が踊っている、とか、歌っているというふうにだけ見ないで、よく考えると深い意味があります。私は、生き甲斐を大別すると二つだと思うんですが、大いに楽しんで遊ぶ、趣味を持つ、