っている人、ハンディのある方、と一緒に協力しあって仕事をしていけるという意味で非常に有意義なことではないかと思っております。これは私の一つの意見でございます。
実は他にも少しお話したいことがあるのですけれども、時間が制限されておりますので、これだけにさせて頂きます。
田島/有難うございました。4人の先生からそれぞれ中身の濃いお話を頂いたので、討論の中ですべて消化出来ませんけれども、残った時間、補足も含めてお話し合いをしたいと思います。最初にやっぱり補聴器の問題、補聴システムの問題、それから字幕のような情報の問題、一応このことをちょっと補足的に話し合いたいなと思います。聞こえの保障というと、理屈なんですよね。理屈は正しいけれども中々すぐにはわかってもらえない。物を通してやったほうがわかってもらえる、ということもあるわけです。それからもう一つは、補聴器のような問題を核にして考えると、私たち障害者、難聴障害者も、それから障害者でないけれども、老人クラブの方のお話にもありましたけれども、補聴器をつけてられる方は沢山おられる。その人たちの接点の問題にもなると思うのですね。そこで高岡さんが提案された「気楽に寄れる場所」、それから湊川先生がおっしゃってる「補聴器の銀行」、それで遠藤さんが体験発表でやられてる「更生相談所を利用した相談室」、こういうものを、何かこういう場がとにかく今必要なのじゃないか、ということがね、とにかくいろんな意見で出てると思うのです。で、鈴木先生、障害者ではないけど補聴器をつけてる方は沢山おられる。それで、その人たちは、耳に合った補聴器をつけてるんですか?
鈴木/いや、そのフィッティングというんですか、うまくいかなくて、何個も買い替えて結局だめで、ぶんなげているという人が多いので、今聞いていてここでの思いつきですが、補聴器の使い方とか、聞こえについての学習とか、難聴のリーダーの皆さんが老人クラブとタイアップして、そういう教室みたいなものを市町村などで開いて下さったら、参加する人はかなりいるのか、それとも恥ずかしくて出て来ないか、、、一度試してみる手だなと思って聞いていたのです。
田島/高岡さん、如何ですか。結局そういうとっかかりとして、教室みたいなものを老人クラブの人たちも誘って、今徳島の遠藤さんがやられているようなことをね、もう少し全国、全難聴としても、今音頭をとっておくと、一つのきっかけになんるんじゃないですか?
高岡/そうですね。一つは全難聴は今年の秋に「補聴器ガイドブック」というのを作成しました。これは郵政省のお年玉基金の助成を頂いて作成したものですが、初めて補聴器をお使いになる方、特に高齢の方々を対象にして作成したものです。そうしたパンフレットを全国の更生相談所にお送りしましたが、全国の老人クラブの方々にも差し上げてこれを普及していきたい、ということが一つ。もう一つは、老人クラブ連合会というのは非常に大きな組織と伺ってまして、会員さんが880万
人というものすごい大組織なわけですね。全難聴はまだ6千人の団体ですからとても比べようがないですが、こうした高度に組織化された団体の中で、聞こえの間題、或いはどう対応したらいいか、ということについては、ある意味では私たちのほうが経験を持っていますので、その経験をお話する、よく聞こえない音を聞くにはどうしたらいいのか、どういうふうに話をすればわかるように話が出来るのか、ということをお話させて頂けたらと思います。三つ目は、そういう老人クラブ連合会、或いは高齢者の方々の集まる場所で、今日ここでやってるような、赤外線のシステムですとか、磁気ループですとか、要約筆記ですとか、実際においてそういう環境を作ってみる必要があるんじゃないか、と。今初めてご覧になる方は「なんでこんな字が出てくるのがいるのか」ということが、やっぱり見ないとわかって頂けないのじゃないかな、と思います。