思います。
そのためには難聴者の社会参加を進めるためのリハビリテーションプログラムというのが、必要だと思うのですが、日本では、まだ難聴者が社会に参加するためのもっと幅の広いリハビリテーションプログラムというのがありません。アメリカで、実際に開発されて使われているということを聞いた事がありますが、日本ではまだ本格的なプログラムがないので、早く開発していきたいと思います。以上です。
田島/ありがとうございました。高岡さんの話のある部分は討論の1で補足をしてもらう点が出てくると思います。それでは、濱田先生、よろしくお願いいたします。
浜田/浜田です。よろしくお願いします。OHPを使ってお話させて頂いても構わないでしょうか。
私の勤務しております東京都の身心障害者福祉センターという所には、年間約2千名の聴覚障害の方が、補聴器のこととか、色々な相談でお見えになります。そこで私は難聴者の障害者手帳の等級の判定をしたり、補聴器の判定をしたりということを主な仕事としております。本日は、難聴であるということに対して、何らかの対策をしないといけない、ということで来所される方々の、お見えになる傾向を分析しまして、これから討論の中で何か役立つ資料になればと恩って、お話させて頂きたいと思います。
先ずこのグラフを見て頂きたいのですが、これは日本人で特に耳に病気のない人たちの加齢による聴力の変化を調べたものです。キンキンした音ほど、特に60才位過ぎてくると、随分聞こえが悪くなってくるということがわかります。これはあくまでも平均ですので、個人差というものがあります。ただ、誰しもが多かれ少なかれ、このような傾向にあるということも、言えるわけなんです。
さて、次ですけれども、これは一昨年に私どものセンターを利用された方々の年齢の分布です。70才代が圧倒的に多くて、60才以上の方がそ
の6割を占めています。即ちまさに、高齢化の問題というのはイコール難聴の問題なのだ、と言っても過言ではないと思います。この中でも今回は、生まれつきに重い聴覚障害を持った方であるとか、片方の耳は全く正常である、という一足難聴の方の場合はちょっと除かせてもらって、特に齢と共に段々段々聴力が落ちて来られた、という方を中心に分析をしたいと思います。
先ず、どういう聴力になった時に、どれくらい難聴が進んだ時に、来所されるか、という数なのですが、20デシベル台、30デシベル台、40デシベル台、50デシベル台、と、数が大きくなればなるほど、それだけ大きな音が聞こえなくなるということなのですが、50デシベルが聞こえない、というふうになってくると、急にうちのセ