うのは、健聴者でも共通です。先程、宝塚の市長さんが「我々も入らなかった」、市長ですら入らなかったという事をおっしゃっていました。しかし、先程の北村さんのお話にあったように、情報の入りにくさというのは時間が経てば経つ程その格差は拡がって行く、あるいは坂川さんのお話にもありましたけれども、ラジオというメディア、テレビというメディアどんどんどんどんメディアが復旧するに従って、格差が拡がって参ります。
そういう面では具体的に言いますと、放送が判らなかった、聞こえなかった。それで欲しい物が入手できなかっという風にお答えになってくださった方が約1割、物が入手できなかったという方が1割。そしてまた同時に、回りの人に教えてもらおうと思ったけれども聞けなかった、まあ遠慮されたのだと思いますけれども、教えてもらえなかったという人が、やはり1割。
そしてさらに、4人に1人の方は必要な物が入手出来なかったとお答えになっています。先程の上西さんのお話にもございましたけれども、この1割という数字は大変高い数字になります。何故ならば上西さんはご親戚と一緒に住んでいらっしゃった……そういう方々が、上西さんは息子さんと一緒に地震の後一緒に住われたと伺っておりますが……、逆に避難所に居た方というのは半分しかいらっしゃらない、多くの聴覚障害者の方々は避難所から出て行かれています。そういう事を考えますと、実は避難所に居た方は15%位です、つまり避難所にいた方の殆どの方がやはり放送を聞いてという事では情報を入手できなかったと、10%という事は殆どだという事になってきます。まあその数字をちょっと紹介して、コメントの方はごく簡単にさして戴きたいと思います そういう面では、本当に情報入手は難しかった。それを補う為にネットワークは必要だった。情報入手が難しかった為にネットワークは大事だった訳で有りますけれども、その実は、ひとつとして近所付き合いというのが1種類、もう1種類は同じ障害を持つ仲間のネットワーク、これは実は物凄く大事だった、そういう気がします。後で補足する時間が有れば補足させて戴きますが……。
それから、もうひとつのネットワークという問題以外にですね、やはり緊急時に我々が情報を得やすい環境を整備して戴くようきちんと要望をして行く必要がある。先程北村さんがおっしゃっていましたけれども、やはりきちんと要望を出していく必要があると思います。
例えば、避難所には必ず掲示を出してくれ、ファクシミリを置いてくれ、或は今日もNHKの方もいらっしゃっている様ですけれども、テレビに字幕も、というのもございますしかしそれ以外に、放送直後にアナウンサーの顔なんて見たくない、手書きの原稿でもいいから映してくれと、どんなに美しい女性アナウンサーでも、地震の被害を話す時に、どうしたらいいかという事を話す時に、顔なんて要らない訳ですよね。
そういった細かい要望を1つ1つやはり発信して行って戴きたい、という気がいたします。またもうひとつは、やはり災害対策というのは限界があります。やはりどうしても日常の福祉という枠を必ず関連させざるを得ない。ある方がおっしゃっていました、緊急時には日頃の福祉水準が現れてしまう、正に緊急時には、日頃の福祉水準のレベルが高いか低いかというその水準が現れてしまう。という事をおっしゃっています。
そういう面での、緊急時だけという事ではなく、日頃の福祉水準の向上に対しても、いろいろな意味で発信をして行っていただきたい。
そういう面では、娘の今後の為にも、皆様方のお力添えを是非お願いし、またこの会議がその契機となることを祈っております。
西脇/有難うございました。
確かに緊急時の為の福祉というのは、特別ないと思います。やっぱり日頃の積み重ね、そしてそれが高ければ高い程、緊急時に障害者に役立つという風に思います。
それでは、続きまして細溝良和さんにお願いしますが、細溝さんは震災の時に近隣の難聴協会に呼び掛けをされまして、チームを組んで避難所を巡回して救援された方です。今要約筆記者と難聴者のネットワークづくりという事に、積極的に取