
3.ビオトープの組織化の段階
このようなビオトープの組織化の段階を、河川という生息場所を中心に考えると、次の表1のように整理することができよう。表中の各段階に対応する外国語は、慣用によって当てておいた。 表1に示したような生息場所の諸段階のうち、多自然型川づくりの個々の事業において考慮すべき対象になるのは、主として3と4であり、1と2は、多くの場合、それぞれの事業の結果として自ずから形成される性質のものである。 5と6の段階は、水系全体の管理・保全計画、あるいは河川を含めたその地域全体の土地利用計画や環境保全計画の際に主として考慮すべき対象といえるが、しかし多自然型川づくりの河川事業も、これらの段階への関連を念頭において実施する必要があることはいうまでもない。 わが国においても、多自然型川づくりの通達が出されてからすでに5年経過し、全国各地で多様な事業が展開されてきた。次項では、ビオトープの保全と創出の観点から、それらの成果について考察する。
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