
○大地形の選択
a.谷・盆地・平野
b.両岸段圧・片岸段丘
c.田畑の存在制水・護岸の程度や種類
e.砂防堰堤・灌概堰堤の有無や規模
○微環境の選択
a.流れの形態・流速・瀬と淵の構造
1.瀬(早瀬・平瀬)
2.淵(蛇行型・岩型・基底変化型・複合型)
b.水温・水質(PH・溶存酸素量)
c.底質
d.日照量の多少(川岸の湿性植物・川床植物の被覆度)
e.底生生物量の多少(水生昆虫・水草の類相)
自然状態においては、これら大地形と微環境の特性を選択し、またうまく利用しながらある種については場の占有を行い、ある種については移動を行っている。これらの点から考えると河川改修が淡水魚類に与える影響は大きく、とくに改修後に河床や河岸が単一環境により整備された場所が多いと、生息場所としての存在価値はなくなるといってよいだろう。 また、これらの諸要因は、親魚期の生活ばかりでなく、繁殖場所や稚幼魚の成育場所としてもその選択性と強く関連している。また全生活史を通して考えると、各成長段階においてもそれぞれ選
前ページ 目次へ 次ページ
|

|