
ョウ群集などが記録されている。また、スゲ型の群落にはタヌキラン群集、ヒラキシスゲーサドスゲ群集などが報告さている。亜高山帯にはフキユキノシタ群集がみられる。いずれの群落も、競争力の弱い植物で構成され、栄養塩類に乏しい極端に湿潤な立地に持続的に生育している。これらの群落は、ヌマハコペータネツケバナクラスにまとめられる。
ヌマハコベータネツケパナクラス(湧水緑食物群落)
オオバセンキュウータネツケバナオーダー オオバセンキュウータネツケバナ群団 オオバタネツケバナ群集(標徴種:オオバタネツケバナ分布:中部) タカチホガラシーツルネコノメソウ群集(標徴種:タカチホガラシ分布:九州) オクヤマガラシ群集(標徴種:オクヤマガラシ分布:中部) リョウキシカーミズバショウ群集(標徴種:リュウキンカ、ミズバショウ、オゼヌマアザミ分布:北海道〜中部) フキユキノシタ群集(標徴種:フキユキノシタ分布:北海道〜中部) ヤクシマショウマーダイモンジソウ群集(標徴種:ヤクシマショウマ分布谷:屋久島) セキショウ群集(標徴種:セキショウ分布:関東〜九州) タヌキラン群集(標徴種:タヌキラン分布:東北〜中部) チョウジギクータヌキラン群集(標徴種:チョウジギク分布:関東〜中部) ヒメレンゲーナルコスゲ群集(標徴種:ヒメレンゲ、ナルコスゲ分布:関東〜九州) ヒラキシスゲーサドスゲ群集(標徴種:ヒラキシスケ、サドスゲ分布:北海道)
6)イネ科草本植物群落
河川流域の水辺や湛・排水域に生育するイネ科植物群落は上流域でツルヨシ群集が優占し、中下流域の粘土の堆積の多い土地ではオギ群集やセリーグサヨシ群集、下流でヨシ群落がそれぞれ優占する。 ツルヨシ群集は一般にツルヨシが優占するため、他の植物の被度は低い。生育地は河川上流域の不安定な河床部の砂礫地で、常に流水の影響を受ける。ツルヨシの発達した強固な根系は、群落自体の維持とともに立地保全の役割を果たし、護岸には重要な植物群落といえる。河川敷において、一般的に、流水の一定方向からの機械的、物理的な干渉や突発的な立地の撹乱に対して、いくつかのイネ科植物はそれに適応した生活型によって生活の場を確保する。日本の場合、ツルヨシがその最も代表的な植物である。ツルヨシは形態的には同属のヨシによく似ているが、根際から地上を走る葡枝を出して個体を増やすことができる。その長さは5mにも達するが、節から
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