、油による汚染が6年ぶりに増加に転じたため、今後も予断を許さない状況となっている。
(2)種類別
種類別にみると第1図に示すとおり、油によるものが最も多く、平成7年には497件と全体の約61%を占め、油以外の有害液体物質、廃棄物、工場排水等によるものが269件、約33%となっており、赤潮については45件の発生を確認している。
(3)海域別
海域別にみると、例年我が国周辺海域における海洋汚染の4割前後は、東京湾、伊勢湾、大阪湾、瀬戸内海の4海域において発生している。これらの海域は、人口の集中している大都市や臨海工業地帯をひかえ、また、船舶の交通量も他の海域に比べて多いことから、汚染発生の可能性の高い海域となっており、平成7年においても、第2図に示すとおり東京湾140件、伊勢湾42件、大阪湾70件、瀬戸内海(大阪湾を除く。)171件と、これらの海域だけで423件と全体の約52%を占めている。