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(4)海上自衛隊舞鶴地方総監部(旧海軍機関学校)

 大正12年(1923)9月、関東大震災のため横須賀にある海軍機関学校校舎は被災し全焼した。このため、同月末には海軍兵学校(広島県江田島)内に移転して、臨時に機関学校生徒教育を実施した。
 しかし、被客が余りにも大きく、復興も容易でなく、当時、舞鶴には鎮守府の格下げによって遊休施設や用地があったため、同14年要港部病院(現つつじヶ丘団地)に生徒科が移転し、翌15年には同校本部も舞鶴要港に設置された。
 昭和2年6月、海軍機関学校は旧舞鶴海兵団跡の敷地4万5千坪の使用を決定し、3ヵ年継続事業として校舎新築工事を施工することとなった。
 翌3年6月着工、同5年3月工事完成、翌月竣工式及び移転式を挙行した。さらに、大講堂は同8年10月竣工している。
 本校は開設以来、日本海軍の優秀な機関科土官養成に真価を発揮してきたが、昭和19年(1944)10月、海軍兵学校に統合され、同校舞鶴分校として終戦を迎えた。
 当時の最新技術を取り入れた庁舎群は、米軍により白く塗装されたものの、現在も海上自衛隊舞鶴地方総監部、第四術科学校の庁舎として利用されており、また、大講堂は海軍記念館として公開され、平成8年には改装工事を実施し、スクラッチタイル張りの当時の姿を取り戻している。

 

 

 

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