英語も教える事になっていた。難聴もろう学校も母校の先生になる人が多く、感動した。日本では数少ない事だけど・・・。そういえば、日本には難聴学校がない。日本の難聴は殆ど、普通校、ろう学校のどっちに入るかと、本人も親も悩むケースが多く見られる。それに普通校に入学後も評判が悪くなり、後悔する事が多い。難聴は中途半端が多く、難しい状態だから、難聴の為にも学校があった方が良いのでは?と、思う。
日本の建物と外国の建物の違いに唯ただ、驚くばかり、何しろ、学校の中に博物館があった。日本では考えられない事である。又、学校の建て方もドーナツ型の校舎も見られた。建物次第、明るい雰囲気で、何も彼も目をみはるばかりでした。
その夜、ブダペストの協会員と交流したが、ドイツと違って、数え切れない程大勢、歓迎してくれました。私達が来たとたん、突然ワーッと、囲まれて、身動きが出来ない程だった。まるで、自分達がタレントになった様な気分だった。想像もつかなかったのは「うちわ」に人気がある事でした。実は家からうちわ2枚持参して、ブダペストの交流会に最初の女性2人にあげたら、周りの人達から、「私も」「僕も」とうちわを求められて、「申し訳ない!」と、謝っておいた。しかし−しつこ〜いおじさんがいつまでも「うちわが欲しい!」とせがまれてしまい、何度も謝っても許して貰えず、なんとか説得し、納得してくれたが、怒って帰ってしまった。本当に怖かった。もっと持って来ればよかった!と、後悔したが−こんなに人気があるとは思わなかった。ここは夏が短いとの事、それに「うちわが珍しい。涼しそう!」と、羨ましがっていた事がわかった。
怖い国と覚悟していたけど、それぞれの国の人達と接してみて、障害者にとても優しく親切に応対してくれた事が一番嬉しかった。日本はと言うと障害者には冷たさが感じられる。それを肌で感じとった研修旅行でした。
面白い手話があります。それは「トイレ」の手話は日本では「WC」の手話だが、ドイツでは「電話」の手話で、「トイレ」をこう呼ぶ。なぜかというと「WC」だと、汚いから、皆にもわからない様にするのがマナーだと!成る程!ところが一団員達も病みつきになってしまった。
私達メンバーは、互いに助け合い、1つにまとまったチームワークで楽しく研修が出来て、思い切って参加してよかったと感謝し、胸にしまっておきます。ステキな想い出をありがとう!
最後にリーダーをはじめ、手話通訳の方々、団員の皆さん、それに現地のガイドさん、大変お世話になりまして、心から深くお礼申し上げます。
ヨーロッパ研修に参加して
田中架之子
今回の研修には、ヨーロッパのろう者の社会福祉の現状を自らの目で確かめ、これからの日本のろう者の福祉のあり方を考えるヒントをみつけたいと思って参加しました。そのかいあって以前、初回から参加した方々に聞いていた話を自分の目で見て、肌で感じることができました。
ドイツ、オーストリア、ハンガリーの3ヶ国における、ろう教育に関する学校訪問などを通して、私は大きな感銘を受けました。各国ごとにポイントを述べますが、まず、ドイツの聴力言語障害学校では、医学的に早期発見、早期教育促進のためのカウンセリングを行っており、ろうと難聴に分け、教育を進めていました。オーストリアの国立ろう学校は、世界三番目に創立され、世界最初のパリの手話主義と二番めのドイツの口話主義を当校に取り入れ、口話の必要性、主語指導を重視する教育を進めてました。また、ハンガリーでは、2校を訪問しましたが、難聴小学校では軽度10〜35db、中度35〜65db、高度65〜90dbと聴力レベルでクラス分けし、口話教育もあり、学力的には普通学校と同じくらいの教育を受けているとのことでした。その近くにあるろう学校では、先程訪問した学校との教育差はさほどなく、個人的授業時間が多く、口話訓練も行っていました。どの学校
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