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青年、年配の人達と幅広く交流できて感激しました。特にドイツのろう者から私が持参した日本製のビデオカメラが珍しいと色々な質問をされ、機能などについて説明しました。

フランクフルト聾センターにて、インターネットの研修を見学した時、ドイツ⇔アメリカ間では盛んに通信をしあっているが、日本からの通信はほとんどなく、日本からの通信をとても希望していると言われました。

オーストリアの連邦社会省にて、聴障者に対するサービスや行政事情、社会参加などの話をうかがい、福祉機器の貸与や助成方法が日本と似ていると思いました。

ホテルから歩いてオペラ座へ行って、“美女と野獣”の劇を鑑賞し、オールキャスト、舞台セット、音楽などが、凄く最高でした。

ハンガリー市内にて、夜、民族音楽と舞踏を見ながら食事をし、3組男女のカップルが足を踏みならしたり、棒をたたいたりする迫力のある舞踏で、その振動が体に伝ってきました。途中、私もステージに引っぱり出され女性の人とクルクル踊りました。皆、とても盛り上がり楽しかった。最後に、有明さんと佐々木さんの「桃太郎」の手話の劇を見て爆笑しました。

ブダペスト市街の夜景が美しかった。きれいなオレンジ色のような灯りがきらめくブダの町の夜景は本当に最高。

フランスにて、バスの中からライトに照らされた美しいエッフェル塔を見ました。

夜、セーヌ川を下る船内のレストランで、お別れ会をし、食事は美味しかったです。セーヌ川を下りながらの夜景はロマンチックでした。

4ヵ国のそれぞれの味わいのあるうまいビールとワインが飲めて、私は、とても幸せだった。機会があったらまた行って飲んでみたいと思いました。

最後になりますが、本研修でお世話になった世界青少年交流協会の皆さん、手話通訳の方々、職場の方々に厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。そして、海外研修がいつまでも続くように祈ります。

欧州研修で学んだこと

藤田俊

我々が、成田を出発し、やっと欧州に降りたった時、ひときわ冷たい空気が我々をむかえた。さて、今回の欧州研修のメインは“教育”と言っても過言ではなかろう。巡回する4国のうち3国の教育施設を訪問することが予定にもりこまれており大変興味深いものであった。

ドイツでは、聾学校でありながらも教育指導として口話主義をとり、手話も臨機応変に使用するが指導法として手話は定義づけていない一方、その指導法として科学的なプログラムの存在、また子供達が充分な教育を受けられるための配慮及びシステムには、只々頭のさがる思いでした。

オーストリアでは、国立としては世界で一番古い伝統を持つ聾学校を訪問しました。伝統があるだけに博物館まで併設されており、生徒達の作品などを見ることが出来ました。この学校は、18世紀ヨゼフ2世治下のもとで併設されたそうです。それを見ても日本との違い(差)がわかると思います。校舎も伝統ある学校にふさわしく、広々とした校舎に格式のある雰囲気がありました。オーストリアでは、以前世界ろう者会議が開催されたのですが、当校においては、まだ何らかの影響は出ていないそうです。むしろ、オーストリア全体の悩みは通訳養成であると聞き、どこでも同じような悩みを抱えていると感じました。

ハンガリーでは難聴学校を見学しに行きました。ハンガリーでは、マジャール語、英語、独語と勉強しなければならないそうです。学生時代、大の英語苦手だった私はもしかしてハンガリーの人、皆頭いいのかナ?と思ったりしました。

で、このように計3国の教育関連施設を見学した訳ですが、まとめて感じたことは、下記の通り。

?@ 言語指導に重きをなしている。

 

 

 

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