数年前に体制が変わったばかりで、また設備の遅れている所や、治安がちょっと悪い所がありました。
でもブダペストの夜景はかつてナポレオンが「ドナウの女王」と言った通りきれいでした。私も王宮の丘からゆっくり見とれてしまいました。
ブダペストの2つの難聴者学校は聴力の高度、中度によって学生は分けられているが、交流を企画したりしてお互いに協力している面が良かったです。
また小学2年からドイツ語、英語を教えている事は、健聴者と同様に扱っている事が伺われました。
国立難聴者学校の建物はモダンで学校とは思えない程、柔らかみのある親しみ易い雰囲気でした。そのせいかどうかわかりませんが、これまで見た学校の中では子供達が一番楽しく明るかった様です。
先生と和気合々、勉強しているのがすごく印象に残りました。
民族音楽と舞踏を兼ねた夕食のレストランは、ブダペスト市からちょっと離れた山の中にあり、変わった容器でワインを注いだり、辛みのある料理が出されました。
また私も地元の女性とダンスをするなど、楽しい夜でした。
4番目のフランスは見学だけでした。
久々にパリの休日を楽しみ、フリータイムではオペラ座のまわりをショッピングしたり、ルーブル美術館に入って「ミロのビーナス」「モナ・リザ」「フランス革命」などの絵画、彫刻等を見てきました。
最後にセーヌ川を船に乗りながら、正装の夕食会で皆でお別れ会をしました。
セーヌ川をはさんでの建物がライトアップされ、その美しさに見とれ、また私達仲間でダンスをして別れを惜しみました。私も少し感傷的になりました。
この15日間は長かった様で短い研修会でした。大変貴重な体験になり、また素晴しい想い出をたくさん作る事ができました。一生忘れないでしょう。
最も心に残った事は、団員の皆様と最後まで楽しくつきあえた事です。
この経験をこれからの自分の人生に生かしていきたいと思います。
最後に、この機会を与えて頂きました財団法人日本船舶振興会、財団法人世界青少年交流協会をはじめ、休暇を承諾して頂きました職場の上司、団員を一つにまとめて頂いたリーダーの角谷さん、班長の水澤さん、手話通訳の方々、そして団員の皆様にこの紙面を借りまして、心から厚く御礼を申しあげます。
本当にありがとうございました。
初めてヨーロッパの旅
高橋昭
上司から「チャンスだから・・・」と、推薦の話が出た時、まさか自分にこのような話が来るとは思ってもなかったので、とても迷いました。でも、以前、会社の先輩と友人が今回のような研修に都合が悪く参加できなかったことを聞き、海外の聴障者と交流しながら学ぶことができる機会はめったにないと思い、参加できるようお願いしました。私は海外へ行くのは、3度目ですが、初めてのヨーロッパ(ドイツ、オーストリア、ハンガリー、フランス)に向けて、10月29日成田を出発しました。
コックピット(機内操縦室)に案内されて大感激しました。
ヨーロッパは、長く古い歴史のある建物が多く自然が美しくたいへんきれいな街でした。
ハイデルベルクにて、ハイデルベルク城を見学し、地下室に今までに見たこともないほど、巨大なワイン樽があって、びっくりしました。
アルト・ハイデルベルク聾者の会では、日本語で「歓迎」の黄色の紙が貼られてあり、子供から
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