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学校・施設訪問

《ドイツ編》

■プファルツろう学校(1825年創立)

国内でも大きな聴覚障害者のための学校で生徒数480名。うち、130名が地域の普通学校に通っている。

幼稚部、発生練習室、小学2・3年(ろう)のクラス、小学5年(難聴)のクラス、聴覚検査室、職業学校、寄宿舎と見学してまわる。

「難聴」「ろう」「言語障害」別にクラスを編成。

学校の中心は聴覚検査室で、日本とそう変わらない。

(一般校に通う児童・生徒もここで把握している)

手話による授業は行っていない。

発音指導の際、日本でいうキュードを使って指導していた。

職業学校(日本でいう職業科)もあり、金属・建築・電機・家政・印刷科などがある。

大学に進学するにはギムナジウムを経なければならず、ギムナジウムにあたるろう学校もある。現在、大学に在籍している学生は約20人。これまでに卒業したのは50人ぐらいとのこと。

寄宿舎は、日本と違って家庭的。一つの家に5〜6人が生活。

(注)ドイツの学校制度は分岐型

■フランクフルトろうセンター

会員数は約260名。

日本でいえば、ろうあ協会事務所にあたり、ここで会議や手話講習会を行っている。ボーリングや泳ぐこともできる。

インターネットもやっているそう(アメリカなどと)。

会員の皆さんと交流させて頂きました。

なかでも、第2次世界大戦中の話にはびっくり。ある男性は大戦中、少年であったが断種手術をされた(障害者を生まないため)とか、軍服をまとい、町中を闊歩した(ナチス宣伝部隊?)そう。ヒトラーも見たとか。

《オーストリア編》

■社会省

日本でいう厚生省にあたる。

オーストリアは9州からなり、ここではウィーンをはじめとする3州を対象に様々な社会援助を行っている。

?@ソーシャルサービス?A連邦障害者法?B障害者雇用法?C生活援助?D物質的援助がプログラムの中心になっており、連邦法による国民基金制度をはじめとして福祉機器の給付制度などがあり、日本でいう障害者手帳が交付され、公共交通機関における減額などがある。

日本と違うのは、外国人もソーシャルサービスを受けられる点で、最高50%まで(他にいくつか条件がある)。

 

 

 

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