ハイデルベルク 10月31日の記録から
ハイデルベルクは今年で創立800周年を迎え、観光客でひときわ賑わっていました。
朝食を済ませ、ホテルを出発し、アルテ・ブリュッケ(旧橋)とも呼ばれる橋門を渡り、「哲学の道」へ続く石畳の階段を上りました。この石畳の続く階段は緩やかな曲線になったり、途中小さなテラスがあったり、狭い階段を挟む左右の2m位の高さのある壁から見える空は、とても綺麗でした。この階段を登って「哲学の道」に着くことに15分かかりました。皆にとって研修旅行で初めての、山登りならぬ階段登り(?)でした。
さて、「哲学の道」からの眺めは、大変素晴らしいパノラマで、先程の階段登りの疲れが嘘の様に消えてしまう位、それは美しいハイデルベルクの街並でした。左手に見える丘の上のハイデルベルク城がひと際目を引き、朝の霞が幻想的な情景を醸し出していました。また石段を下り、ホテルへ戻り、ロビー集合までの20分間に皆正装に着替え、市庁舎へ。
「哲学の道」からのパノラマで、ハイデルベルク城、橋門(アルテ・ブリュッケ〔旧橋〕)に並び、目を引いた建物が、かつては代々選皇帝の墓所であった(今はループレヒト王、妃エリザベートの墓が残っている)、聖霊教会でした。歩行者天国を挟んで、教会の向かい側には、私達の宿泊したホテル・リッターが立ち、立派な建物正面の最上部を飾る、騎士聖ゲオルクに由来し、騎士亭とも呼ばれています。聖霊教会の北側へ進むと、ヘラクレスの噴水が中央に立つマルクト広場に出ます。この広場では昨日の朝、青空市場で賑わっていました。マルクト広場を挟んで教会に向かって面している建物が、市庁舎です。
市庁舎の大会議室へ通された時、思わず息を呑んでしまう位の色鮮やかな、ステンドグラスに迎えられました。それは室内の左右に面しており、ハイデルベルクの有名な観光地をバックに人物や王様が描かれ、肖像画の様でした。ステンドグラスの魅力が十分に、自己流ですが理解出来ました。中心のステンドグラスの王様の娘がフランスのルイ14世と結婚し、その勢力争いでハイデルベルクの街全部が焼かれましたが、騎士亭と呼ばれるホテルだけが残った、とのことでした。午後の見学で訪れるハイデルベルク城ではステンドグラスと同じ王様の娘やドイツの昔の生活様式等の展示をしていました。市庁舎の1階から2階への階段のスペースでは、ハイデルベルクのユダヤ人の歴史を写真で綴られていました。会議室で市長代理をドイツのろうあ者3名、そしてリーダー、班長それぞれのスピーチの後、ジュースを飲みながら交流をしましたが、会議室やステンドグラスの装飾にしばし時間を忘れてしまいそうでした。光を通して鮮やかに映るステンドグラスは、本当に心が澄んだ様な気持ちにさせてくれました。
ドイツのろうあ者3名と中華レストランで食事をしながら交流を楽しみ、ハイデルベルク城へ見学。
長い急な坂道を上ること15分。(1番に着いたのは、やはり若さかな、佐々木さん達高校生でした。)ハイデルベルク城は多種多様な建築様式が見られ、同時に長い歴史が伺えました。城の地下では、世界最大のぶどう酒樽が見られ、今年で800周年を迎える誕生日記念のグラス付試飲がありました(記念グラスのみだと3.5ドイツマルク、試飲付だと5ドイツマルク)。ブルーの透明のグラスには、金色で年号と文字のHappy Birthday Heidelberg、そしてハイデルベルクの街が描かれていて、反対側には0.1l(100mlの意味?)と目盛が印されていました。ドイツでは、目盛のついたグラスがよく見られました。目盛とはいっても、ミリ単位でグラスの下から上までついているの
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