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機を得たものであると考えます。

近年、多発している海難の発生原因の80%は、ヒューマンファクターと言われており、STCW条約改正の発端となったことは、ご承知のとおりですが、海難は人命、財産及び海洋環境に多大の損害を与えるため、全世界的に質の高い船員を供給することが船員教育機関に求められております。そのため本協会会員をはじめ各国の海事教育者の果たす役割は今後ますます重要になり、教育者の資質自体も問われることになると考えます。

船舶の安全運航を確保するためには、技術革新とこれらを駆使する運航技術が、船員の教育訓練と調和をとりながら発展することが重要であります。

更に、最近の配乗の状況から、コミュニケーションとヒューマンリレーションシップに関する教育訓練も不可欠のものとなっております。

本日から6日間にわたり、ご参集の皆様が先端技術を駆使した教育訓練技法や船舶運航に関する研究発表や活発な討論及び情報交換を通じて、将来の海事教育訓練に関する具体的な成果が得られ、相互の友好が深まることを期待しております。

最後に、本協会が今後とも海事教育訓練を通じて、IMOのモットーである“より安全な運航とよりきれいな海”の実現に貢献することを確信しております。

どうもありがとうございました。

 

 

 

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