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3.2 今回PTWGにおいて、 液体、固体及び常温液化ガス用ポータブルタンク(第12章)並びに深冷液化ガス用ポータブルタンク(第17章)の最終改正案が策定された。 この最終改正案は、 次回委員会(第19回:本年12月)に提出され承認を受けることとなった。

従って、 若干の継続検討事項を含め最終改正案については、 次回委員会で検討されることとなった。

 

3.3 今回PTWGでの検討結果のうち注目すべき事項は、 次のとおりである。

3.3.1 OCTI等が強く求めていたタンクの種類(Tank Type)は、 特に定めないこととした。しかし、 Class 3〜9の物質を28のグループに分けてタンク要件を定めるとした米国提案(R.618/Rev.1)は、 物質の分類、 物理的性状、 容器等級、 副次危険等により22のグループに分ける等修正の上採択された。

3.3.2 第12章と第17章における設計圧力要件の差異(1.5barと1.3bar)については、結論が得られず、 とりあえずはこのままとし今後の検討課題とされた。

3.3.3 衝撃試験については、 前回会合でその試験方法の例示としてAAR 600(米国鉄道協会)及びB620-1977(カナダ標準協会)を取り入れたが、 今回 C.N.E.S.T.002-1996(フランス)を例示として採り入れることとした。

3.3.4 ポータブルタンク輸送における高粘性物質の定義として、 粘性が2,680mm2/s以上のものとすることが決定された。

 

4.国連勧告の様式替え

4.1 国連勧告の様式替えについては、 11SCMの決定に基づき本年3月ブリュッセルで会期外W/Gが開催され、 その検討結果が提案(R.736)されている。 今回会合では、 このW/G報告書、 HMACが作成した総合改正案文(R.700/Add.1)及び米国による危険物リスト案(R.786)を基に検討が行われた。

 

4.2 国連勧告の様式替えに関する提案は、 勧告の適用範囲を明確にすべきであるとのアルゼンチン提案(R.720)が既に検討済みなので不採択となった他は修正の上採択された。

 

4.3 総合改正案文(R.700/Add.1)及び危険物リスト(R.786)は、 今回会合で合意された修正を加えて次回委員会に承認のため提案される。

 

5.第15章(少量危険物)の見直し

5.1 特定の分類及び容器等級に属する危険物であって規定された量を収納する輸送物については勧告の適用を除外するとする適用除外危険物規定に関する米国提案 (R.768)については、 この種規定を設けてるのはICAO TIのみであり、 他の輸送モードでの採入れについての十分な検討が必要であるとして採択されなかった。

 

 

 

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