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(2)問題となる制度・慣行

従来の食糧管理法では、米は政府米と自主流通米に限定されており、通信ネットワークを利用した販売は認められていなかった。 

 

食糧管理法第3条

米穀ノ生産者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ生産シタル米穀ニシテ基本計画ニ依リ政府ノ管理スベキモノトセラレタル米穀ノ数量ヲ基礎トシテ政令ヲ以テ定ムルモノヲ直接又ハ第八条ノ二第三項ノ集荷業者ニ委託ヲシテ政府ニ売渡スベシ但シ基本計画ニ即シ消費者ニ対シ計画的ニ適正且円滑ナル供給ガ為サルルモノトシ政令ノ定ムル所ニ依リ政府以外ノ者ニ売渡サルルノホハ此ノ限リニ在ラズ

?A 前項ノ場合ニ於ケル政府ノ定ムル所ニ依リ生産費及物価其ノ他ノ経済事情ヲ参酌シ米穀ノ再生産ヲ確保スルコトヲ旨トシテ此ヲ定ムル 

 

食糧管理法 第4条

政府ハ其ノ買入レタル米穀ヲ第八条第一項ノ供給計画ニ即シ第八条ノ三第一項ノ許可ヲ受ケテ米穀ノ卸売ノ業務ヲ行フ者又ハ政府ノ指定スル者ニ随意契約ニ依ルコトヲ不適当ト認ムルトキハ此等ノ者ニ入札ノ方法ニ依ル一般競争契約又指名競争契約ノ中農林水産大臣ノ選択スル競争契約ニヨリ売渡スモノトス 

 

(3)最近の動向

1995(平成7)年11月施行の新食糧法により、インターネットやパソコン通信による米の販売が可能となった。この結果多くの生産者が独自に販路を拡大し、首都圏の消費者を始めとする幅広い顧客層に対して、効率的に米を供給することが可能になってきている。 

 

主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律 第5条

米穀の生産者は、その生産した米穀のうち、基本計画において定められた計画出荷数量を基礎として、政令で定めるところにより、農林水産大臣が米穀の生産者ごとに定めるところにより、農林水産大臣が米穀の生産者ごとに定める数量(以下「計画出荷基準数量」という。)に係る米穀(以下「計画出荷米」という。)について、政令で定めるところにより、自主流通米として第一種登録出荷取扱業者に売り渡し、若しくは売渡しを委託し、又は政府米として政府に売り渡し、若しくは第一種登録出荷取扱業者に売渡しを委託しなけらばならない。この場合において、当該売渡し(委託による売渡しを含む。)に係る米穀は、農林水産省令で定めるところにより計画出荷米である旨の表示が付された米穀でなけらばならない。 

 

 

 

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