7. ヘドロは、なぜ海底にたまるか?どうしてふえるか?どうしたらへるか?
ヘドロってなんだろう?ヘドロは汚泥(おでい)とも呼ばれ、つまりは汚れた泥です。
皆さんの知っているヘドロは、海の底にたまっていて、ドロドロしていて、しかもくさい泥のことですね。このヘドロも、もともとはみんな生き物だったのです。
例えば、死んだ魚が海底に沈んで、そのまま腐って(くさって)たまるとヘドロになります。
魚だけではありません。死んだカニやクジラやイソギンチャクも、腐って海底にたまればヘドロになります。もちろんヘドロになるのは、死んだ生きものだけではありません。ウンチだって海底にたまればヘドロになります。このような死んだ生きものやウンチは、むずかしい言い方をすれば、有機物(ゆうきぶつ)と言います。
ふつうの健康な海であれば有機物が海底に沈んでも、やがてバクテリアなどに分解されて、きれいになります。ところが、バクテリアが分解できないくらいたくさんの有機物が海底に沈めば、ヘドロがどんどんたまっていくことになります。
では、なぜヘドロは海底にたまるのでしょうか?
ヘドロができても、流れのある場所ではどんどん流されてしまうので、海底にたまることはありません。つまり、流れのないところにはヘドロがたまりやすいということです。例えば、みなとの防波堤の中は流れが弱いので、ヘドロがたまりやすいのです。ほかに、どんなところにヘドロがたまるのか、みんなで考えてみよう。例えば、下の写真の中でどこにヘドロがたまりやすいかな?
さいごに、ヘドロはどうしたら減るのでしょう?これまでに書いたヘドロが増える理由をよく考えれば、その答えがわかるはずです。みんなはいくつヘドロを減らす方法を考えついたかな?
赤潮ってなんだっけ?
みんなはきっと知っていると思うけど、赤潮っていうのは、植物プランクトンが増えすぎて、海が赤く見えることだったよね。ここで大切なのは、“増えすぎる”ということ!
植物プランクトンは、海だけではなく、川や湖や池などでふつうに見ることができる生き物で、動物プランクトンやほかの小さな生き物たちのエサになります。だから、植物プランクトンがいないと海の生き物はみんな困ってしまうんだけど、でも、増えすぎると、今度は自分が困った生き物になってしまうのです。
では、なぜ夏に異常発生するのかな?
その答えはひとつではないので、下に書き出してみました。
●植物プランクトンは、草や花と同じ植物。植物だったら、光合成(こうごうせい)をするために、太陽の光がたくさんあるほうが増えやすい。・・・だから夏!
●多くの生き物は、温度が高いと元気になる。つまり、海水の温度が高い夏に増えやすい。・・・だから夏!
●日本ではたくさんの雨が降る季節といえば夏だね。6月の梅雨、9月の台風をはじめ、夏は雨がおおいんだ。雨が降ると、川から海へたくさんの水が流れる。この水にはたくさんの栄養が含まれているから、海の植物プランクトンにも栄養が行きわたる。・・・だから夏!
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