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6.(1)冬にヤドカリを飼うときに注意することは?
  (2)ヤドカリが死ぬときに貝を出て死ぬのは本当か?
 今回も二つの質問ですね。それでは順番に答えましょう。
 
(1)冬にヤドカリを飼うときに注意することは?
 
 実は、私、海のヤドカリを飼ったことがありませんので、必ずしも適切な答えになっているか、心もとないのですが、冬に限らず、よく言われていることを紹介したいと思います。
 
 図鑑などをみると、海のヤドカリは比較的、簡単に飼育できるそうです。
 雑食性(なんでも食べる)なので、餌についても心配いらないと思います。
 
 でもヤドカリは酸素(さんそ)不足にはきっと弱いと思います。なぜなら、甲殻類(こうかくるい)の仲間(かんたんに言えば、エビやカニのしんせき)はみんな酸素不足に弱いからです。だからつねに水そうの水に酸素が溶け込んでいるようにしなければなりません。
 
 酸素不足になる原因(げんいん)は、
○せまい水そうにたくさんの生き物を入れると酸素の取り合いになります。
○食べ残してしまうほど餌(えさ)をあげると、バクテリアが増えてしまって、バクテリアに酸素をとられてしまいます。
 
 酸素を溶かし込む方法は授業でやりましたね。皆さんで考えてみてください。
 
しゃかしゃかふると酸素が溶けるよ。
でも水そうをふったらヤドカリが目を回しちゃうよ!どうしよう?
 
(2)ヤドカリが死ぬときに貝を出て死ぬのは本当か?
 下に書いた答えは、一生懸命考えましたが、私も確かめたことはありません。もし間違っていたら、ごめんなさい。
 
 ヤドカリは死ぬときに、貝から出てくるというのは、きっと間違いだと思います。
 
 では、なぜこのような間違いが言い伝えられたかというと、きっと、死んだヤドカリの入っている貝殻(かいがら)をつまみ上げると、“スルッ”とヤドカリが出てきてしまうからだと思います。
 
 ヤドカリは生きているときは、貝殻から抜け出ないように、奥のほうにある脚で踏んばっているのです。でも死んでしまうと、踏(ふ)んばりがきかなくなって、つまみあげたらそのまま貝から出てきてしまいます。
 
 それともうひとつは、ヤドカリは死んでしまうと、他のヤドカリやカニなどいろいろな生き物の餌になります。それらが貝殻から死んだヤドカリを引っ張り出して食べているようすをみて、“ヤドカリって死んだら貝殻から外にでちゃうんだ”とかんちがいしたのではないかと思います。・・・きっと。
 


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